「 connect 〜 藤田 海周 × 近藤 大佑 2人展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.12.20〜12.25【 GALLERY TOMO 】

今回は面白い流れ、というかエピソードがありました。
最初はお二人とも初見、だと思ってました。
特にギャラリストの青山さんから、
近藤さんの作風の変わりようの友だちの反応を聞いて、
これは是非、と思ったわけです。
近藤さんは具象から抽象、藤田さんは抽象から具象と、
この2人展をやろうと思った時とは、がらりと真逆になってしまったんですね。
そして近藤さんの過去の作品を見て、
今年の卒制ではっきりと印象に残った作品であること、
近藤さんとも会話していたこと、を思い出し、
なんか妙な気分になりました。
超細密ペン画でコピックを使われていたことが特に印象的でした。
そして、このレビューをアップするのに
FBのアクティビティで試しに藤田さんの名前を入れると、
やはり2016年3月15日の卒制のレビューでしっかりと
「藤田海周さんの「ズレ2」「情報に埋もれる」は
半立体的なものも含め、ザワザワとした触感の作品です」と明記してありました。
二人とも初見どころか、しっかりと「以前」の作風を見ていました。
ポンコツな海馬のおかげで、こういう笑い話が生まれるんです笑。
藤田さんはいずれも人物画で特に大作の女性像は
優しい筆致でありながらも過剰な情緒さは薄く、
モデル自身(作家さん)の制作テーマと
「フェイクであるところの絵」という関係性を持ち込んでいます。
近藤さんも以前の作品からの流れというか伏線がしっかり感じられて、
この作風はもっともだと素直に思いました。
コピックの色をモザイクのように塗り分けながらの細密画から、
色彩のエッジを取り去って混色されたものと解釈して見ました。
若いお二人、これから始まる紆余曲折をどんどん楽しんでください。

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「 縫 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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出展作家:青木美歩/井上由美/大野学/小泉順美
     小北光浩/竹内優美/玉那覇真希
     内藤紫帆/中川裕孝/本田昌史

2016.12.06〜12.18【 Art Spot Korin 】

昨年の1回目も拝見した10名の作家の合同展です。
一度お話したいと切望していた宮田彩加さんにも会え、
また作家の本田さん(京都精華大学の先生でもあります)ともすこしだけですが
お話しさせていただきました。
テキスタイルという分野は勉強不足であることと
僕にとっての或る種の限定感が常にあって、
さらにファイバーアートと称されると逆に範疇の大きさに戸惑いもあったりします。
この呼称そのものは、いわゆる工芸的な意味合いのテキスタイルである、
纏う、着る、敷く、掛けるといった機能的な側面から
高い芸術性への昇華を目論んだもの、という勝手な見方をしていまして、
どうやら好んで使われる機会というのは少ないようです。
日本人が好きそうな「住み分け発想」から来ているんでしょうか。
繊維状であれば、どうあれファイバーアートである、というのも
やや乱暴かな、とも。
しかし、不得手であると自覚しているこのジャンルが
最近めっきり面白くて、見るたびに目からウロコなんですね。
今回の10名の作家さんの対象への向き合い方、素材の選択、
自己との関係性、主題と構成、混在な手法、新しい表現法、
どれをとっても新鮮で、
テキスタイルだけが持ち得る可能性と魅力を強く感じた展覧会でした。

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「 展覧会 ムード・ホール ~ カワイオカムラ 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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「 展覧会 ムード・ホール ~ カワイオカムラ 」
2016.12.17~2017.01.22
「ムード・ホール・ナイト(第二夜)」
2017.01.14
【 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA 】


「今、僕らは若い頃に戻ったような気分でドキドキしてるよ」
「まったく何もかもデビュー当時のままさ、見た目もね(笑)」
往年のロック・ミュージシャンのようなコメントは川合さん、岡村さんのものですが
(福永“スーパースター”信さんの紹介文より抜粋です)
どうですか、この貫禄と風貌(とても良い意味で!)。

ムード・ホール・ナイト第二夜に向かうべく。
猛烈な風と寒さの大阪でのPLAY展から空腹のまま、これまた猛吹雪の京都へ。
やはりここは「すいば」にてポテサラ、ハムカツとなめろうで
駆けつけ三杯。やっとココロも胃袋も落ち着いて
カワイオカムラって、最高じゃありませんか。
雪の中、ギャラリーもかなり詰めかけていて、
なんだかうれしくなってきます。
実はこの展覧会に訪れるのは4回目なんですね。
僕はライトボックス時代とか全く存じ上げないし
(それにしても20年前のその作品の何と新鮮なこと!
後ほど熊谷さんにいろいろ訊いてみよう)
司会、福永さんの「今夜、夢に出てきそうな…」のコメントが
的確な作品の数々は、とんでもなく手数のかかる作業であるはずなのに、
カワイオカムラは実に「淡々とエンターテイメント」しているような、
いわば場数も踏み、経験値も豊かな中で、
そこはかとなく風格さえ漂う風情を醸し出していました。
それがまさしく冒頭のコメントですね。
ナイト第二夜での、難しいことを言うとどんどん鮮度が剥がれる感じ、
とにかく見て楽しむもんだ的アプローチは
会場での様々な演出やガチンコならではの会場の雰囲気と共に、
外の吹雪と対比するかのような温かな和やかなものが感じられて実に楽しかったです。
「オレたちゃ、やりたいことを、やりたいように、やるだけさ」というスタンスが、
そもそもの川合匠さん、岡村寛生さんの芸大入学当時のバンド活動から
1993年のユニット結成からの或る共有するグルーヴのようにも思えます。
長い会期はこの22日まで、
ぜひご覧になって、幻惑されてくらしゃい…

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「 裏腹のいと 〜 宮田 彩加 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.12.10〜12.25【 gallery PARC 】

2012年の京都造形芸術大学の卒制ブログの番外編として
宮田さんの院の作品をアップしたのは至極当然でした。
「WARP II エルンスト・ヘッケルへのオマージュ」と題された作品は、
染織という、そして刺繍という至って “柔和かつ親和的な” 印象を
見事にバックドロップされた衝撃を受けたのです。
同時にステロタイプな “均一性” という刺繍の構築そのものへの思い込みをも
ジャーマンスープレックスされたのです。
それ以来、宮田さんの作品にはいつも感服させられています。

「ミシンは嫌い」と語る宮田さんですが、
それを逆手に取る技は相当なもので、
いわば「あなたのプログラミングで、あなたまかせに縫ってね」という一見健気な、
そして主への依存度がハンパないミシンを
「それならアタシの好きにさせていただく」という毅然とした対峙でもって
見事にバグらせて、表情に絶妙な「疎と密」を表出させます。

今回の展示、なんと自身のMRI画像が元ネタです。
やってくれました。
自身を認識させているものの不確実性を、
「縫う」という行為に潜む時の経過と蓄積のもとで、しかし、そこに表れるものは
依然として表層であるという、
まさしく「刺繍=表面への施し」という本質を突いたものです。
奥に展示されているペルシャ絨毯の刺繍編とも言える作品は、
現存する最も古いものの欠損部分が
“経年という抗えぬもの=その物の存在を証左するもの” として解釈され、
先の「見えないもの」を意識、視覚化したものと言えます。
まだ卒制から4年ほどですが、この作家さんの勢いは止まる気配を見せません。
来年の展示予定が楽しみな大注目の宮田さんです。

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「 松尾 竜平 個展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.12.13〜12.24
【 MATSUO MEGUMI + VOICE GALLERY pfs/w 】

この日はミロコマチコさんを見て、この個展を見て、久方ぶりに、絵って何だろう、と。
松尾恵さんはギャラリーの主宰者のみならず、
パネリスト、プロジェクトの実行委員、展覧会のディレクター、
事務局代表、アドバイザー、公募展審査員、大学研究室の講師と、
美術という世界に長年関わるスペシャリストであり、オーソリティーである方です。
その松尾さんの元に2009年頃、
北海道定山渓で独りで絵を描いているという松尾竜平という青年から
突然メールが届きます。
なぜ、ここの松尾さんだったのか? 
唐突なこのメールのやり取りは、
しかし個展というひとつのカタチをもって、
松尾青年の「絵描き」としての成就を現実のものとします。
全く絵の教育を受けていない松尾青年の絵は、
いわば絵に “すれている” 京都のその筋の方々には取るに足らないものかも知れません。
しかし、その愚直さゆえに、むしろ「絵を描く」ということが何を意味し、
何を表し、何をもって糧となり得るのかを考え、
そこに精度、技量、見立て、センス、などという一枚の絵への評価の尺度を計るものさしが、
何よりも黙々と粛々と(そこには喜々として、という言葉は浮かんではきませんが)
カンバスに向かって試行錯誤しながら
「自分の絵」を手に入れるまでの彼に果たして必要なのか、と、
そこまで思ってしまうのです。
美術教育を受けていない、つまり独学であるということは
方法論としての基礎的な要素を自分で探し、
自らの絵を通して検証し、人の評価が届かない場所で
自問自答し苦悶しながらも進むしかない、
という空虚な日々の連続だったのでは、と穿ってみます。
同じ姓だったからか、何のタイミングだったのかは
当の松尾さんにも計りかねるところがあるようです。
しかし絵の力は素晴らしく、おそろしく、魅力的なものであるという示唆を、
孤独な画家の指先からひねりだされた絵具が語っているようです。

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「シッタカブリアンの午睡」
「デラシネ光合成」をこのたび一本化。
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