「 京都精華大学 卒業・修了制作展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2017.02.15~02.19【 京都市美術館 1・2F 】

よくあるザクッとした学生臭さというものを
ことさらにどうのこうのと言うわけではありません、
かといって精華が特別に洗練されていると書いたら、
おそらくは異論が出るでしょう。
ただ、作品個々の評価や印象といったものを横に置いとくとかではなく
「展示する」と「見せていく」ということの気合いの差、
いわゆるディレクションについて考えました。

卒展というのは卒業生の集大成であると共に、
自分が入学したいと考えている高校生たちの断定や決意を危うく誘い
「憧れと実物」という(高校生なりの)検証の場でもあると思います。
そして人は雰囲気に溺れやすいのです。
ここはひとつプレゼンと考えて学生たちが試行錯誤しながら
(例えば禁止事項の多い美術館で代替できる素材を探したり)
練りに練った形跡が見てとれます。
だから皆さんも雰囲気で見て下さい。
特にデザイン学部のイラストは
パーティーションでしっかりと各自の世界観をパッケージングしながら
キチンと誘導した上で「何かオモロいもん見たね」という読後感を味わわせてくれます。
印象としては、点として個人の作品を前面に出したというよりも、
面として会場の印象をハイテンションに保つような、
そして良い塩梅な演出も含めた設えでした。

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「 Lagrangian point ~ Drive on the halfway 」 佐藤 久美子 + 都築 遼子

Category : 現代美術シッタカぶり
2017.02.07~02.19【 Gallery PARC 】

僕はよく「発露」という言葉を使います。
しかし、この言葉はあまり便利に使い過ぎると徐々に摩耗し、
平凡な言い回しに聞こえてしまう恐れもまた含んでいます。
アタマの中のフィラメントがパッと光るような鮮烈な閃きなんて、
実はそうそうないと思っています。

この展覧会の解説にもある「カタチがないが、なんかあるもの」という
実に朧(おぼろ)げな感じは、
もしかしたら小説家が「黄色っぽい小説」を書きたいのに、
筋書きも設定も未定のままで、原稿用紙に奇妙な線だけがうねっている、
そんな様子を想像します。
で思うわけです。
「ところで黄色い話って何?」と。

この二人の脳内でプチプチと弾けるような無意識な即興性というものが、
ドローイング=黄色い話であり、
しかし、例えば都築さんなら一見完成形に見える版画作品は
どこまでも色見本の刷りの要素を含んだものであったり、
佐藤さんだと入念に見える設計図と実物とは似ても似つかないような
脈絡すら見いだせない、
まさしくスケッチの一環か、と思わすものであったり
(オブジェにしてもかなり未完成っぽい)と、
実に不思議な展開を見せます。
これは決してロジカルな進捗に沿った「結論としての作品」ではなく、
表出したもののそれぞれの意訳の途中なのではないか、などと。
ギャラリストの話では得心がいったのに、
こうしてテキストにするとやはり行き詰まってしまう、
それこそが、むしろ「清々しい目」を持った二人への僕なりの賛美だと思っています。
やはり、わからないですか…笑
(画像は佐藤さん3点、都築さん4点)

佐藤1

佐藤2

佐藤3

都築1

都築2

都築3

都築4



























「 山下 萌 陶展 ~ Blue Garden 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2017.02.14~02.19【 ギャラリー恵風 1F 】

山下さんは2013年、アートスペース感での二人展、
2016年、2017年の新鋭選抜展で拝見しています。
とにかくファンキーな印象。
こういうのは、童心に返って無邪気に愉しむのが一番。
ところどころの金彩がヴィヴィッドに利いてますね。
なんだか童話のお話に出て来そうなカタチ。
何だかフッキレ感が気持ちいい感じです。
ご本人の意図はともかく、僕にとっては実にスパニッシュなテイストですね。
今回は呉須(磁器の染め付けに使う藍色の顔料です)を使うことで、
普段使いの食器が新作として展示販売されています。
山下さんの意匠と呉須の風合いが食材の受け皿、
いや、それぞれの借景としてしっくりと食卓に、
新鮮なテンションをもたらすと思います。
カップの底などはまるで金歯のようです笑。

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「 植木鉢のある風景 ~ 静物画展覧会 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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大崎真理子/岡林真由子/上坂秀明/柴垣美恵
髙木智子/長尾鴻平/長尾ふみ/成山亜衣
長谷川由貴/廣田美乃/美崎慶一/吉原英里  

2017.02.07~02.25【 gallery morning 】

オーナーの寺久保さんご夫婦。レビューでもとてもお世話になっています。
ここだけの話だけど寺久保さんの写真の風情はタダものではない気配、
そして(決してほめ殺しではなく)添えられる文言がいいんですね。
これはもうただただセンスです。
デザイナーでもある寺久保さんですからDMもフツーじゃない。
なんと12人の作品の、ほぼ下描きですから
(これを寺久保氏は発芽段階と呼んでます)
これを仔細に眺めるにほほぅと…こういう離れ業も、センス。
そして、主題はもちろん寺久保さんのラブコールです。

さて本題の植木鉢。
ブラウンフィンガーの我が家にとっては殆ど縁の無い生き物ですから、
もっぱら人の育成を目の保養にしていますが、
ギャラリーにはいろんな植木鉢の風景を見ることができます。
ええ、“ここに”居ながらにしてね。
さて思い出。僕の実家の菩提寺が東京の下町、谷中にありました。
墓参りに行く度に見るのが下町の家々の玄関に所狭しとある多くの植木鉢。
それぞれの家人たちがマメに面倒見てるんですね。
この植木鉢に四季を見て、確かめて、待ちながら、安堵しているのかな。
まさに植木鉢 ≒ 市井の人の小さな養い、かもしれません。
心温まる展示。
12人それぞれの「植木鉢観」が見事にパッケージングされた
「小春な瞬間」をどうぞ。
そして、そう、植木鉢はあなたをいつも健気に待っています。

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「 INTERIM SHOW 2017 ~ 博士課程作品展 」④小林 紗世子  

Category : 現代美術シッタカぶり
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2017.02.08~02.12【 京都市立芸術大学 新研究棟 】

さてもう二人の日本画展示。小林さんの作品を見て、
このかなりとらえどころのない作風に或る戸惑いを覚えるかもしれません。
ポートフォリオにある過去の具象作品を見て、
それでもまだここに至る変遷に理解しがたいものを抱くかもしれませんね。
それは受けた印象を対象化しにくいからです。
モチーフが何であるかを理解し、そこからイメージする作意というものに
得心いくまでの道筋がつかめないからではないでしょうか。
こういう絵は直感的であるか、説明を聞いてぱっと目の前が開けてくるのか、
どちらでもいいと思います。
僕は「透明なプラモデル」というキーワードが浮かびました。
これには小林さんも同意してくれました。
ここにある「対象」とは小林さんが自ら作った光景です。
構成されるパーツは小林さんの脳内3Dプリンターで作られた妄想かもしれませんが、
明らかに従来からの日本画観というものとは異なります。
画面の中に或る要素を置き、そこから立体的に構想しながら要素を描き加えてきます。
それはゲル状の海の中を緩やかに動く“何か”です。
こうして構成された画面は光を受けて形をあらわにするもの、
消えるもの、と様々です。このうねり、奇妙な立体感、
それはヴァーチャルリアリティを絵筆と岩絵具で再現したもの、とも言えるかもしれません。

小林2

小林3

小林4














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