「 松井 沙都子 〜 ブランクの住空間 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2015.09.18〜10.04【 gallery PARC 】

現代美術の展覧会のタイトルの一部に「住空間」という
思いっきり具体的な語彙が入り込むことで、
その「目当て」の焦点がはぐらかされたような感じを受けます。
「住空間」の何を?ここで示唆し表現しようとしているのか、
と訝(いぶか)しんで足を運ぶと、
そこには「住空間」のまさしく「からっぽさ加減」がひょっこりと現れました。
これは内装や工務店や大工の仕事ですよね、
もっともここに無くて別な場所にあれば、ですが。
この会場に置かれた二つの立体作品「ホーム・インテリア」は
思いっきりステロタイプな住空間を切り取った
「部分」であるにも関わらず(だからこそ)
素晴らしい完結ぶりを披露してくれます。
厚いカタログや見本帳の中から
好みのフローリングや壁紙、照明器具を選んで、
自分の居る空間を自分でささやかに“演出”しながら
日々を生きて、休息し、寝る、そんなイメージ…
そのイメージを至って薄っぺらで偽物臭い小さい空間に於いて、
これほどに完結に表現してくれると、
ちょっとしたシニカルな感情のざわめきと共に、
その潔さに感服します。
手前の作品などは四角い床と四角い壁のたった二つの構造物の間に
はっきりと「生活の容積」とも言える空間がしっかりと存在します。
「生活空間にまつわる表層の脆弱性、身体感覚としての空間、
あるものが一定に留まらない状態」という視点を制作の基本に据えた作品は、
同時に「いい仕事」を繁栄させなければ、
本来の目的は果たせません。
見事な仕上がりです。
端的で美しく、しかも観客の心の中に
一滴の小さな機微がゆっくりと落下していくのを実感するという、
中々にクレバーな展示でした。
こういう視点、着想が現代美術の一方の面白さです。

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