「 Scales, others ~ 前川 紘士 個展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
PB130011.jpg

2015.11.07~11.22【 gallery PARC 】

例えば、片手で余るほどの、というような表現の中にあるリアリティとは何でしょうか。
塩ひとつまみ、みりん少々…これは見方を変える、というか置換させてみると、
生卵の割り方の力の加減に似たような、
とても個人的でありながら、共通した「概念」のようなもので成り立っている
ひとつの「単位」と考えられないでしょうか。
前川さんは「大きさ」「かたち」「数」といった
誰もが「絶対以上でも以下でもない」と思っている成り立ちについて、
前川さんならではの切り口で作品づくりをされています。
まず目に飛び込んでくる銀色の巨大な多面体オブジェ
「Hands projection_models of scale connector」は、
カタチに一見何の根拠もなさそうな「緩やかな無秩序」といった印象ですが、
これはまず、手のひらのサイズの粘土によって作った
太い帯状が連鎖する多面体を全て三角形で構成し、
そこにそれぞれ面積が2倍になるように
3種類の正三角形を当てはめた展開図を基にしたペーパークラフトです。

PB130014.jpg

PB130015.jpg

PB130012.jpg

PB130008.jpg

PB130010.jpg

よく見ると段ボールのフルートの畝(うね)がほんのり見えます。
ここにあるカタチはその要素を満たすほんの一例に過ぎず、
あるのは前川さんの(あるいは前川さんだけの)手のひらの面積に端を発する
フレキシブルな造形と言えます。
これは解説なしには容易には理解できないかもしれませんが
説明を受けてみると俄然世界が広がってきます。

PB130003.jpg

壁にかかるいくつかの大きな正円の作品「100_Space of drops」は
正円の支持体に一滴の絵具をたらして、
それを限界までペンで引き伸ばしたドローイングです。
多種多様な文様は元は言えば同じ質量を持つ絵具が
どのようなカタチを創出するかという興味深い試みから出来た作品です。
またテーブルに乗った様々な紐や粘土は
「自分の手のひらの中の空間を充填するもの」として
両手一杯に包み込める範囲の容量によって選択された
いわば「個人的な限定=概念=イメージ」に基づくもので、
この見立てというものが、
実は想像以上に僕たちのカラダのあらゆる部位のサイズというものから着想を得た、
とても理にかなった提示となっていることに気がつきます。
前川さんの発想は多くのプロジェクト
(美術と呼ばれる活動に関わり無く)に関わりながら
作品づくりだけに終らない様々な企画や試みを精力的になさっています。
知れば知るほど深みにハマりそうな前川さんでした。

PB130005.jpg

PB130007.jpg

PB130016.jpg

前川紘士オフィシャルサイト ↓
http://www.kojimaekawa.com/




スポンサーサイト

Comment

非公開コメント

58カ国語に翻訳
English
お越しいただきありがとうございます

den

………………………………………
アート・ドキュメント・ブック・
ミュージック・演劇・ダンス・
朗読・時事・ひがみ・そねみ・
やっかみ・おせっかい…
などなどシッタカぶって書きちらかしては
自己嫌悪な日々をゆらゆらと
過ごしております。
「シッタカブリアンの午睡」
「デラシネ光合成」をこのたび一本化。
言いたがり、やりたがり、ノリたがりな
のんのんとしたブログにお越しいただき
ありがとうございます。
………………………………………

ここから、また…
最近の書き散らかし…
こんなこと書いてます
こちらへもどうぞ!