「Reflection ~ レ・ターン・グェン・フーン 個展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
2015.12.01~12.106【 ART SPACE NIJI 】

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今年の5月の初個展から半年という期間で新作発表となるフーンさんはベトナムに生まれて、現地で陶芸を学び、企業のデザイナーとして働いた後、岩手の窯で見習いに入り、ビジネス専門学校で日本語をしっかりと会得し、嵯峨芸大の特別研修生となり、現在は大学院に在学中とのこと。それにしてもこのエネルギッシュな経歴、実に濃密で、それがフーンさんの大きな輝く目の中に伺えます。今回はすっくと屹立する、やはり植物系のモチーフで、そのどれもが実にしなやかで、生命感に溢れています。名も知られないどこか遠くの島に最後まで見知られることもなく、もちろん採取や研究対象にもならずに、そのカタチを自由に変えて生まれ、育った未知なる生き物たち、と想像を逞しくさせる造形力は前回からさらにパワーアップしています。表面のドットがこの造形に一種の有機的な要素を加味し、その蠢きがまるで呼吸をしているかのように互いを牽制しながら、びっしりと纏(まと)われています。この植物もチーフはご両親が園芸のお仕事をされている影響とのことで、幼少から日常的に刷り込まれた必須なアイコンだったとも言えます。来日されてから日本の「手びねり」の魅力に取り憑かれたそうです。ベトナムでは工業デザインの一環としてのあくまでマーケットを意識した陶芸 “商品” を作られていたこともあり、また日本に留学されてからは大学では一切、手びねりを習わなかったということもフーンさんの中ではちょっと不可解だったかも知れません。増々「放たれた造形」をふんだんに見せてくれるフーン作品。ステートメント(これも全て日本語で書くということにも驚き)に、作家は出身、教育、生活環境、習慣などによって、その主観が決定され、その決定されたフィルターを通して事象の解釈・理解が成される、しかし問題はそのフィルターは一つの通過儀礼としてのものであって、実際は通り抜けながら「変形」されてはいまいか、といった内容の文言があります。作家の「思い込み」によって無意識下に変容する内在された創意・作意といったものに焦点をあてて、作品づくりをされたようです。とてもベタな言い方で申し訳ないのですが、会うたびに、にこやかな笑顔の向こうに「作家根性」のような面差しも垣間見えて、この方は母国へ相当な手みやげを携えていくに違いないな、と思いました。

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