「 前田 真喜 個展 ~ C l a u s e t 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2015.02.15~12.24【 KUNST ARZT 】

華やかなクリスマスも過ぎた今日この頃。楽しいエピソードに満ちた人、別に関係なかった人、無くても差し支えなかった人、無いに越したことはない人、哀しいエピソードに泣いた人…様々だったと思います。さて、このギャラリーの2015年最後の個展は、作品ありき、という前提で来られた方には「おやっ?」と思われる展示かも知れません。30以上の家族に「イヴの夜に子どもの枕元にそっとプレゼントを置く」光景を撮影してもらうという依頼のもと、その中から展示許可を得たものを映像作品として発表しています。面白いのは映像のサイズ、なんですね。二つのモニター(プロジェクターとモニター)です。なんで二つかというと、こういう依頼に限らず動画撮影をスマホでなさる方が、おそらくは将来的に多勢を占めるかもしれない、という予兆的な現象が顕著なんです。ですから縦撮りになるスマホに準じたモニターも(多分)発売されているのではないでしょうか、なんて話を岡本さんとしました。世間のトリミングは動画に関して言えば縦長なんですね。面白いです。というわけで、世の親たちの年一回の恒例行事(まぁ子どもの年齢に準じてこの行為は自然消滅し、フェードアウトしていくんですが…)は微笑ましさとやがて訪れる「洗脳行事取り止め」への、何とも言えない惜別の感を彷彿とさせて、動画を見ているうちにもう自分たちにオーバーラップしてきます。これは親としての唯一の「ダマしパフォーマンス」というお仕事なわけで、すべからずこのイベントには参加が義務づけられている、連綿と続く風潮=慣習(それにしても日本のクリスマスが他国からどう映るかというのは、すでに確信しているとは言え、やはり興味があります)です。サンタからの贈り物を喜びいさんで破った包み紙のなんとリアルな歓喜の表情(そんなものわかるかい!のお叱りの声もありますが)と情景への想像が、一つの歴史的な成長記録と相まって(だんだん話がでかくなってきたぞ)このシーズンにふさわしい展示となりました。それらは前田さんのクローゼットに収まり、来るべき壊れるかも知れない信頼関係の危うさに際しての碑(大げさな!)のようにも見えました。これも許可を得て「回収」した空っぽのオモチャのパッケージも中々に良いものでありました。前回の個展は丁度一年前でしたが、普段目にふれる様々なものに潜む妙な「おかしさ」を前田さんなりに抽出してみせ、アレンジを振りかけて、僕としてはかなり好きなアーティストさんです。私事で恐縮ですが、小学生低学年の頃、枕元に置かれた小さなコース付きレーシングカーセットを翌日に解体し、ボール紙で作った(かなり気合いを入れて作った渾身作の)SFチックな車体を乗せて走らせた時の両親の困惑→落胆→バカなんじゃないか的な反応ぶりに、実は内心ほくそ笑んでいたという黒メモリーをふと…

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