「 第79回 土と石で描く板絵展 ~ 福井 安紀 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.01.06~01.11【 アートギャラリー北野 】

福井さんの作品を見るのは3回目です。以前に同じビルの2階で開催された春画のグループ展での筆致に抜きん出たセンスを感じたのと、画材を自然の産物=土と石から得ていることに、福井さんの絵に向かう姿勢の根源的な考え方を見ました。自然の素材を使うということは言うほどに簡単なものではないと素人目にも思います。福井さんは旅先などで採取した土、砂、石を粉末にしてニカワを混ぜて全くオリジナルの絵具を作り、じっくりと乾燥させた杉板に描いています。以前にも書きましたが、土や石を素に作られた色は普通の画材と異なり、ヴィヴィッドな階調を求めることが非常に難しいとされているようです。つまり見た目にメリハリの効いた派手な印象の作品は描きにくいわけです。福井さんの何十年もの試行錯誤はこうしたウイークポイントを丁寧に検証しながら、だからこその味わいというものを生み出しています。杉板という、木目がはっきりと見て取れる支持体そのものの風合いとモチーフは「絵」よりもよりデザイン性が高い「図案」の趣で楚々とした風情を醸し出しています。間のとり方が面白い構図を作っています。今回の展示は、そのサイズもさることながら一点一点に掌上小説のような「粋」さが感じられます。今回は竹の炭で作った墨の作品も展示されています。「だんだん墨の作り方がうまくなってきました」とおっしゃる理由とは、他でもない竹そのものの特性によるものです。竹の内部にある極少の泡が墨作りに大いに関係するらしいです。「昔はヘタだったんです」と笑う福井さんの、画材への執着そのものが絵づくりの発露に繋がっているように思えました。

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