「 仁尾 敬二 展 ~ 芭蕉ふたたび 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.01.12~2016.01.24【 ギャラリー恵風 1F 】

松尾芭蕉は忍者だった、などという、まぁ奇想天外な説が飛び交うのはともかくも、生誕地も出生日も確たることは不明という実にミステリアスな俳諧師を題材にした展覧会です。彼が見たであろう情景を6つのタペストリー(でいいのかしら)で表現したものと、柿衛文庫開館25周年記念「芭蕉」展に出品した円相をイメージさせる作品の展示です。近づくにつれて作品の仔細な表情が徐々にあらわになる6つのシリーズ。ベースのアミラド繊維でできた高機能繊維製のフレームに細かな砂粒を定着させて、帯状にプリントされた帯を組み込んだもので、それぞれに「芭蕉シーン」とも呼べるシチュエーションを当てはめ、所々に垣間見える句の文字部分と光景の写真とが絶妙なバランスで作品を「美しい一枚の掛け物」として成立させています。実はあ帯状にプリントされているところに、この作品の制作工程の難しさもあります。フレームに組み込む時に完成時のバランスを逆算して、プリントするわけです。成すがままというわけではない緻密に計算された美しさというわけです。なるほど発想といい手法といい、奇想に見える奥に静謐で知的で、芭蕉が詠んだ「芭風」と称される独自性の強い芸術的な句を連想される手の込んだ作品です。完成された形と素材、テーマに強い一貫性を感じるのです。プリント基板や光ケーブルといった「今」のテクノロジーに欠かせないスーパーハイテク繊維と芭蕉の句との取り合わせに、決してバタ臭くならない作風の理由が見てとれます。僕とほぼ同世代(3歳お若い)の仁尾さんですが、テーマの普遍性と作品が観客の鑑賞している時間に比例して、しみじみと一滴一滴しみわたるドリップのような効果を生んでいます。

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