「 TARTANS ~ 岸田 良子 展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.01.16~01.30【 galerie 16 】

「80号のキャンバスに描かれたタータンは尺度の目盛りを狂わせる。ここでのタータンは柄という“パターン”を越えたものに僕には映る。なぜかはうまく説明できないのだが…。
テキスタイルがテキスタイルでなくなって…描かれた対象は全く別な世界を構築し始める。岸田さんはある意味壮大なテーマを見つけてしまったのかも知れない。」これは岸田さんの2009年12月の白地図の個展の一年後の「TARTANS」シリーズの1回目の記念すべきコメントです。まだ現代美術のブログを始めて一年もたっていない頃で、何を観ても興味津々で、この展示も自分ではわかったようなことを書いてますが、実はほとんどわかっちゃいませんね。これまでに「TARTANS」は3回見ています。今回はとても面白い話をギャラリストと交わしながら、このレビューをどう書いたらいいものか、悩みました。「岸田さんのタータンをうまく文字化できる人が居ない」と先に言われては困ること、この上なしです。初回と比べたら少しはましなことが書けますか…。さて、岸田さんはタータンの見本帳を見て忠実に模写します。しかしフラットな面の仕上がりを苦手とする油画で、あえて描くのはなぜでしょう。これはアルバースという画法で描かれたもので、タータンチェックを模写するというよりも再構築していると考えます。より細密に再現するのであれば、わざわざ描きにくい手法をとらずとも良いわけですから。つまりタータンチェックという日本の家紋にも相当する「記号」としての「標(しるべ)=表記」を手法の独自性をもって記述化⇒抽象化しているとも言えます。この場合は一連の作業=行為そのものを移し替えて抽象化しているとシッタカぶります。タータンチェックのそれぞれの柄にまつわるウンチクや歴史は知識としては不要です。岸田さんは壮大で星の数ほどあるタータンチェックという素材を通して、全く異なる作り方でカンヴァスに「移築」しているのではないでしょうか。柄見本という印刷されたモチーフを巨大に抽象化し、全く別のものを作り出しているのではないか、と考えてしまうのです。ここまで書いても核心にはまだまだほど遠いです(笑)。今回で6回目となる「タータンズ」は当然ながら岸田さんにとって、いくつかのライフワークのひとつになることは間違いなさそうです。6枚のタータンチェックに囲まれた空間は、当たり前ですが、どこにも存在しない空間です。3回目の今回で僕なりにこれらの作品の見方そのものが、少しづつ進化したように思えるのは、もしかしたら単なる思い込みにしても、このシリーズはしっかり見続けていこうと思っています。

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