「 鶴井 かな子 展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.02.16~02.21【 gallery morning 】

市民とか民衆とかの大仰な感じではなくて、市井(しせい)って好きな響きですね。中国からの言葉です。井戸のまわりに人が集まるから市井。そう、時代劇の長屋のイメージです。それと街の道が井の字だから、とかの説も。鶴井さんの描くシチュエーションはまさしくそんな人たちがたくましく大らかに生きている瞬間を切り取った感じです。したかかさ、も感じられます。鶴井さんが幼い頃から普通に見てきた一コマなんでしょう。小さい作品もですが、とても丁寧に手を入れておられます。コックリとした質感と登場する人々のダイレクトな表情とが相まって、まるでコントのような日々を想像してしまいます。それと何といってもタイトルが秀逸! 風景にまぎれて車窓に映る自分の顔を見ている風な男の肩にのった彼女。「愛しているのは君だけ」。列車の音も匂いもこの小さな絵から漂ってくるのは、作者の体温が作品に見事に反映されているからでしょうか。にぎやかなパーティの光景。誰かが誰かにちょっかい、誰かが誰かを避けていたり、勘違いと思い込みと淫靡なプラン。タイトルな「不毛な夜」。学童保育のシーンも多く描かれているようです。こういうのは学校とは別な「処世術」を学ぶ貴重な現場でもあります。大して積もってもいない雪の日に遊ぶ人たち、認知が始まったのか、孫のおやつを頬張るじいさま。「いずれたどる道」とは結構深くて、嘆息なタイトルです。作家さんには多分、昭和な人間関係というものへの憧憬もあると思います。手応えがありますもんね、今と違って。重みも痛みも思いやりも。それを思うと鶴井さんは幸福な時間を過ごされたと思います。そんな時、周囲に生きた人々への鶴井さんなりのオマージュが見え隠れします。ここにあるのは「一所懸命」なんですね。一生懸命はそれが変化して出来た言葉です。もっとピンポイントなのかな。とてもラテン、です、素直、です。

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