「 space out recognize ~ 西出 元 個展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.02.23~02.28【 ギャラリー恵風 1F 】

枕にふさわしいかどうかはともかく、寿司屋でのこんなやりとり。「お兄さん、活きのいいやつを握ってよ」「お客さん、そりゃ無理ですわ、ここにある奴はみんな死体ですから」あまりぞっとしない話だが、西出さんのステートメントにはこれと似た話が出てきます。或る子どもが、自分が食べている「肉」とは本来は生物(だったもの)の組織であり、それを口にするためには殺さねばならない=結果的に「死骸」であるという、改まった認識によって以後二度と口にできないばかりか、植物も同様の「拡大解釈」のもとに摂取をできなくなってしまうというもの。価値観によって物の認識が変わり、別の付加価値にすり替わる可能性の示唆を西出さんは述べられています。かつての作品はもっとエキセントリックな演出やその瞬間というものを「食物」によってなぞらえ、例えたものでしたが、ここに来て、さらにシンプルではっきりとした方向を指し示すものになったとシッタカぶります。アイスクリームのアップに見られる「一度きり」の表情には、もとより観客の想像を裏切る要素が隠されています。ここにある肉に代表される素材を撮影するにあたって、西出さんはほぼストアで売られている形状をそのまま使っています。肉の切り身、イカの輪切りを立たせるという至ってシンプルな“アクション”もここではデザインの一環としての見せ方、テイストを加味しながら「物」の本質に迫るべく、正攻法で撮影されています。とはいってもに西出さんは広告などの撮影もされているそうで、もちろん業界で言うところの「シズル」は押さえています。だからこそ、この自立した素材についてじっくりと観察し、考察し、発見し、西出さんの言う「視点の振れ幅」のようなものへと観客を誘導できるのだろうと思います。さて、これらの食材をレディメイドだと考えてみたらどうでしょうか。そう見立てると西出さんは「既製品で構成したオブジェ」を撮影したのだとも解釈できます。一枚の鯛の切り身の立ち姿は、ガラス工芸であっても、陶芸であっても、そしてどう“見えようとも”美しく、毅然と屹立しています、まるで彫刻のように。

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