「 my filter ~ 小川 智美・薮下 紘可 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.03.08~03.13【 ギャラリー恵風 2F 】

こちらは二人展。ちょっと変わっているのはギャラリーから大学へ、大学から本人たちへ、という流れというか要請で実現した二人展だということです。小川さんは現在、京都市立芸大大学院の染織専攻の1回生、片や薮下さんは同じく京都芸大版画専攻の4回生です。専攻は異なりますが小川さんはシルクスクリーンという手法に情緒的で儚げなメンタリティというか、風合いを絡め、薮下さんはきっちりとシルクスクリーンにうってつけのモチーフ選びをしているなと感じました。小川さんは木の板にシルクスクリーンでプリントしたものに染織の片鱗を施して「記憶に付加されるもの」の曖昧さや不確かさを表現し、もう一方ではシルクスクリーンでプリントした水面にナイフを入れて画面を削った作品を展示しています。これは「記憶から抜け落ちたもの・留まらないもの」を象徴しているのかな、と思ったりしました。いずれにしても内省的でちょっとメランコリックな印象を持つ作品です。小川さんはお話の中でテーマに則した素材で制作するとのことで、染織というカテゴリーには特別こだわっておられないようでした。ステートメントにあるように東北地方をはじめとした旅先での写真が主なモチーフですが(あの大震災の“その後”も含まれているのでしょう)今、生きているこの瞬間さえも限りない危うさの中にある、といった影のようにまとわりつく心性でしょうか。さて転じて薮下さんの作品はとても明快で構成もメリハリがある、かつての横尾忠則を彷彿とさせる作風を持つものです。丁度、サンタナ「ロータスの伝説」22面体ジャケットの頃のテイストを感じます。広告媒体の中で息づく数々のアイコンは正に「生活の記号」であり、強調する部分と顧客への満足度=誠実であること、というある意味ギリギリの表現の中で折り合いをつけていきながら、日々生活に浸透しています。薮下さんにとっての「切り取り方」に沿って見事なまでの「食肉曼荼羅図」が展開されていきます。そしてシンメトリックな構成にすることによって画面に求心力が生まれ、宗教画のような一種の啓示めいた効果さえ伺えます。制作には手数と日数もそれなりにかかるということです。この二人展のタイトルも二人で決めたそうですが、それぞれのアプローチが「真面目」に作品に反映されていて、作品のみならず捉え方の対比が興味深い展示でした。

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