「 染谷 聡 〜 無形のあそび 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.03.19〜04.09【 imura art gallery | kyoto 】

もう、この方、染谷さん、何かを極めた感じすら、あります。例えば俳句であるとか。川柳ではないんですね、あくまで俳句。もちろん染谷さんの手段は漆なんですが、決してストイックな打ち出し方をしません。あえて言えば、風流な漆、です。漆は元々風流じゃないか、と思われる方もおられましょうが、なんというか、周囲の空気を強烈に変えてみせる「強気な漆」とは少し違います。かといって軟派方面に疾走する作風でもない。この小さな(そういえば染谷さんの作品は段々小さくなっていきますね)誤解を恐れずに言えば「閉じられた」世界は一見寡黙な印象を与えますが、よくよく見ていると結構饒舌だったりします。ことさらに主張しすぎない、これは先日の瑞雲庵での展示にもあてはまりますが、しっかりと空気を読んで、なお、そこに在る理由を明確に位置づけ、さらに他者との絶妙な距離感を保ちつつ、きちんと正座している、佇まいのきれいさがあります。前回の同じギャラリーでの「咀嚼する加飾」も、何かちょっと「豊かに」させられる魔法にかけられた帰り道でした。今回もやはりドアを開けると、そのレイアウトの清々しさと設えの心配りの妙というものを感じます。あまり「枯れ」過ぎても、天上のひとのようになってしまうので何なんですが。工事現場で使う結束された番線を拾ってきて、竹のジョイントで無秩序に繋ぎ合わされたように(見えますが、これも絶妙なり)漆を施したパーツを組み入れた「からくさ」というオブジェなどは、軽妙洒脱というワードがぴったりな風情漂う、そして感嘆と共にちょっぴりユーモアも添えた作品となっています。どれも「掌上の粋」と呼べる、やはり染谷さんならではの「温かな含蓄」を感じさせるものばかりで、こればっかりはどれだけ漆に徹した作品を手掛けている作家でも、その「組み合わせの妙」には叶いません。拾ってきた(それにしてもこれだけレアなものが手に入るというのはやはり染谷さんに近づいてくるんでしょうか)小石を矯(た)めつすがめつのうちに作家の頭にひらめく造形の面白さ、これこそ「あそぶ」と言うにふさわしいものです。

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