烏丸ストロークロック × 庭ヶ月 共同連作「凪の砦」 凪の砦①「逝くにいたる村」 凪の砦②「六つの川の街の白」

Category : パフォーマンス見聞
凪の砦

脚本・出演・スタッフ:生坂 美由紀、岡村 里奈、角谷 明子、澤 雅展、図師 久美子、長谷川 直紀、柳 泰葉、
ゲスト出演:阪本 麻紀(烏丸ストロークロック)、西村 貴治
制作・演出・シリーズ構成:柳沼 昭徳(烏丸ストロークロック)
音楽監修:山崎 昭典
  
2016.03.26~03.28【 東山青少年活動センター 創造活動室 】

おこがましくも柳沼さんの演劇観というものの一端を、おぼろげながらも感じられるようになったことと、いつ頃から見始めたのか、という記憶を辿っていく中で、柳沼さんのお芝居は、閉じたまま終息(しかし事は収まらないし、終らない、ということは集束という同音異義が当てはまるかもしれない)し、観客それぞれの鍵で次の展開を想像させたり、空想させたりするものかも知れないなどと考えます。浮世にそうそう解決できる問題などない。あるのはそう見せている、あるいは便宜上そうせざる得ない理由そのものが、まさに浮世なのである、と。さて、この「庭ヶ月(にわかげつ)」というのは劇団という単位・名称ではなく、演劇コミュニティという柳沼さんらしい或る「共有感」を密にしたユニットのようなものです。何かを作ろうとする時に、素材やキャラクター、設定、環境を演出家から与えられるのではなく、自分たちで作り上げるという大きな特徴があります。或る人物が居る。さてどんな人か。メンバーが想定(多分現実に生きている匿名の人間の生身の部分を抽出しようとする作業)する場面をインプロし、映像に落とし、それぞれの台詞を作る、という、かなり手の込んだ工程を経ます。これは柳沼さんのワークショップでも見られた「演じようとする者=登場人物とのおぼろげな邂逅」ではないかと思います。どういう事かというと人間像を作り込むことはつまりは、その人間の価値観やとりまく環境、あるいは評判といった「まつわる事象」をも作る(しかしエキセントリックにではなく)ということで、他でもなく、演じる者との温度差、つまり経験値や年齢、性差で捉え方が違います。それを最大公約数的に着地させるのではなく、自分ならどう向き合うかといった自己検証に近い作業になるのではないかということです。そこに場所、時間(時代)といった条件を当てはめていく。庭ヶ月は年齢も職業も居住地もバラバラな9人が(これが正にリアルであるということ=無理矢理な年齢設定から来る非現実感を伴う芝居ではなく)頻繁な稽古ができない環境の中で演劇史、勉強会、視察、取材、オリエンを行いつつ「死生観」という難しいテーマのもと、合宿を経てひとつの舞台を立ち上げていきます。ストーリーは述べませんが、今回の公演は「柳沼フォロワー」が通常の劇団とは異なる成り立ちによって(のみ)可能にさせた希有な集団によるものです。共同連作「凪の砦」は次回の③でビギンズとなり、全容が明らかにされるのでしょう。今からとても楽しみです。次回の日程をアップします。まだ「柳沼演劇」に触れていない方、じわっと痺れていく絶好の機会です。

凪の砦③「還る浜は凪がず」
2016.04.22~04.24【 アトリエ劇研 】
詳しくは → http://gekken.net/atelier/sf/pg425.html
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