「 お こ た ~ 山本 栞 個展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.03.15~03.27【 Art Spot Korin 】

制作することによってカタルシスを得るという一種の性(さが)のようなものを作家さんに感じることがままあります。毒とガーリーというのは共存のキーワードであり、そういったジャンルの幅を一定に保ち、現代美術のみならず文学でもサブカルでも多くの支持を得ていることは言うまでもありません。しかし或るギャラリストはこうも懸念します。つまり毒=猥雑さ、ガーリー=奔放、という図式から、さらに性的なものへとベクトルが向けられると明解ではあるにせよ、内容的に凡庸な表現に行きついてしまうということです。どこまでいっても性表現というのはそれ以上でもそれ以下でもありませんから、そこをブレークスルーするというのは、よほどの表現力が無いと人の感情に釘を刺すような作品というのは中々に難しいようです。さて、山本さんの過去の作品からの変遷、いや、作品のプロフィール、ですか、それを見ていると今回のような作風のものも、ステートメントにあるように「自己の負の感情を作品を通じて排出する」様々なタイプの中のひとつに過ぎないことがよくわかります。面白いのは、昨年カナダのノヴァスコシア美術デザイン大学への留学の際に日本から持っていった素材が、実際は陽の目を見ることはなかったということ。「現地」というのはさらに「風土」であり「文化」であり、そこの温度・湿度が創意というものに与える影響の計り知れなさというものをお話しされていました。コタツというのはおおよそ日本の実生活においてただの「暖をとる家具・装置」というには余りに豊かな?情感を含んでいます。やはりこういう作品は日本という環境でつくられるものなんですね。逆算して作品を見てみるとなるほど、しっかりと素材に向き合い、造形力を養ってこられた痕跡がよく伺えます。一見エキセントリックに見えるこれらの作品にも素材選択のセンスと、密室の息苦しいまでの危うげな関係も垣間見えてきて、山本さんの言う「煩わしい感情の消去」への吐露というものがわかるような気がします。

山本栞さんのHPは → http://yamamotoshiori.wix.com/artworks

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