「 山本 篤子 個展 ~ Transparency 5 Air 3 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.04.05~04.10【 ART SPACE NIJI 】

いそいそとギャラリーへ詣る(我ながらこの言い方よろしいな)と、今までで初めてのガラス戸全開。暖かいから?と思いきや「閉めたら休みだと思われそうだから」とにこやかな山本さん。確かにこの個展、写真では中々お伝えできない。空間をよぎり、天井から下げられ、床を這う縮れた糸はそばに寄ってみると、そのディティールに驚かされます。一体どうやってこれだけのものを立体的に織ったのか…という果てどもない憶測は「水溶性の布」という一言でストンと。水に溶ける布なんて何に使うんでしょうと質問してみると、アンダーウエアの刺繍などのモチーフ作りに欠かせないそうで、刺繍した後に布を溶かし(一定の温度で)残った刺繍を生地に付けるとか。なるほど…さて山本さんのこの作品はその布にミシンでランダムに刺繍を施し、ベースの布を溶かして残った縫い目のシルク糸を展示したものです。「パブに白人用と黒人用の扉が2つ有った頃、1978年から1980年、1ポンドは600円台、University of London, Goldsmiths’Collegeの Millard校舎で学んだ」「阪神大震災でアトリエを失った時、常勤職を辞め作家活動の道を選び、今日に至る」このステートメントの一文を読んで、いろんなことを想像し、同時に山本さんの作家の歴史の一部に今、触れているのだな、などとあらぬ感慨。イギリス仕込みのファインアート・テキスタイル作家はこの方法に辿り着くまでに相当の紆余曲折があったようです。イギリスでは水溶性ではなくベースの布そのものを焼くという方法だったそうです。しかし灰が出ること、肝心の糸が煤で濁ってしまうことなどがネックだったため、水に溶ける布を探しまわったら、結局日本にあった、というエピソード。この方の作品に共通しているのはコアとなる主題をシリーズとしてそれぞれに反映していることで、パッションをテーマにした「血のシリーズ」心の中の森を表現した「Forest シリーズ」正義がテーマの「Justiceシリーズ」があります。今回は「透明」がテーマのようです。しっかり見ようとしたら透明な世界に入ってしまった山本さんの体験を作品にしたものです。はっきりとおっしゃっているのは織物ではない、ということです。染色もしていません。解説の冒頭でもインスタレーション作家と明記されています。拙い画像ですがご了承くださいませ。

山本さんのHP → http://atsukoyamamoto.com/

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