akakilike「あんな衣装を着たかったことは一度もないの」

Category : パフォーマンス見聞
あ1

主催・演出:倉田 翠 出演:倉田 翠/寺田みさこ/花本有加/松尾恵美
2016.05.01【 京都府庁旧本館二階 正庁 】

ステートメントはとても完結。「彼女たちになぜ足をあげるの?と聞くのは、なぜ歩いているの?と聞くことに近いと思う」という一節は、歩けるひとだから、そこに理由を求めたり、求められたりはしない、という意味であること、つまりは特別に意識する理由は無いということから察すれば、ダンサーへのこの問いへの答えは正にダンサーであることの生態的な習性を説明するに足る必然が存在するか、ということと同じなんではないか、などと。と、いうのも、この舞台に登場する4人の女性は共に幼少よりクラシックバレエを学んだ方々だからです。では、なぜクラシックバレエを習ったのですか、と問うても、そこは自己決断の及ばぬ年齢での、誤解を恐れずに言えば「脅迫的な日常」を象徴する出来事のひとつ、と捉えるわけです、ダンスの素人には。4人のダンサーが垣間見せるクラシックバレエのディテールと演劇的な所作、一見無表情を装いながら微妙に口角を上げるあたりの細やかな効果、絡まるのか、よそよそしいのか、はたまた、自己嫌悪の吐露なのか。4人の出入りと絶妙なやり取り=シンクロニシティが、このルネサンス様式を誇る国の重要文化財の、重心が低く、かつ天井の高い、様々な歴史の痕跡を留めているステージで繰り広げられるあたり、貴重な目撃体験をさせていただいた感であります。バレエ音楽そのものも、一種のサンプリングとして聴こえてくる奇妙さ。倉田さんの演出は実にクールでダンサーとしての自己を遠いところに置いて、見つめているような眺めているようなスタンスを感じるんですね。ダンサーとしてのカタルシスや観客が得るシンパシーから、ちょっと離れた独特な感じ、とでも言うのでしょうか。4つの彫像が織り成すインスタレーション、そんな解釈で見てみると、とても贅沢な時間を頂いた気持ちにあります。

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