「 事実のゲシュタルト崩壊 ~ 大石 茉莉香 個展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.06.07~06.12【 KUNST ARZT 】

希塩酸は無臭です。
ですから防護服に身を包んだ大石さんと壁一面の作品との間、
あるいは会場に於いてはさほどの“切実さ”はありません。
が、作品に触れたらエラいことになります。
Twitterによれば、大石さんは先週制作中に薬品の扱いを間違って
病院送りにあったとのこと…
(今度マジに危険物取扱者の試験受けよう、とおっしゃってました)

大石さんはこの画像(巨大に引き伸ばされたキノコ雲)の上にオブラートを貼り、
そのうえから希塩酸を筆で塗っていきます。
オープンから4日経過した画像は無惨に剥がれ落ち、
実は最終的にどんな容貌を露にするのかは作家本人にもわかりません。

前回の個展で強烈な印象を与えた
「メディアが “伝えよう” としている対象への検証」
「今見ているもの=情報によって “与えられた” ものの不確かさ」が
今回もしっかりと反映されています。
絵画に限らず「表現は要素を加えることで成就する」という不文律を
「出来たものから落とす=マイナスの絵画」行為によって、
ドキュメントとしての事象への
「記録→記憶→確信」という危うさをあぶり出しています。
情報とはセルの塊でしかない、という断定もまた
“溌剌と潔く” 気持ちのいいものです。

隣室ではウォーホールのモンローや
9.11の画像を何度も重ねプリントで出力。
シルクスクリーンはもはや意味を無くし、
中々の崩壊具合を示しています。
これなどは情報を切り貼りしたり、
メモとして手元に置きたい時に日常的にプリントアウトしている行為を
改めて思い返し、
その記憶とやらは一体何を確証に、
何をもとに残っているのかをも
問い続けています。

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