「 藤原 康博 個展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.07.16〜08.14【 MORI YU GALLERY KYOTO 】

初見は2010年1月でした。
実に手が込んだ造形と何がしかの強い示唆ではないものの
(と勘違いしているかも知れませんが)
作家のカタルシスが何かわからないまま、
しかし、そのもの自身を存分に感じられる個展でした。
浅学な僕などには正体を解説するなどおこがましいですが、
藤原さんの作品はとにかく見て面白い。
では何が、どこが、と問われると明解な答えに窮するんですね。
廃材に描いた光景の、軸のズレや錯覚を見ているような白い山々は、
畏敬や崇拝の対象のイメージがとても強かった記憶がありますし、
箱の中のプラットホームはどこにも降りない電車に乗っているような気分でした。

今回は小規模な展示ながら藤原さんの作品の特性を充分に叶えたものでした。
数多くのバラックの掘建て小屋をスケッチしたものも、
そこにはあえて思惟の蓄積なり、哲学なりは顔を現さず、
至って淡々とした画風に落ち着かせながら、
沁み入るような季節感や宿命めいた存在、
故意に造られた期間限定な狭小空間といった「刹那の建築」という観点から、
この世界観に分け入ることもできます。
天井近い場所に造られた社(やしろ)状の模型。
これはまさしく日本家屋の普遍的構造のひとコマです。
展示の位置的にも優れて明解な作品です。
男子系の大好物である建築模型をもうひとつ。
多くの木材で組まれたその作品は日本人が神棚を媒介の象徴としたような、
しかしうまく説明できない漠然とした信仰対象が見てとれます。
ネイキッドな構造物の美しさに伴う力。
日本人のメンタリティを作品を通じて検証、
提示しているようなとても興味深い個展でした。

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