「 相違の情景 〜 原田 悠輔 」

Category : 現代美術シッタカぶり
原田11

2016.07.27〜08.07【 Lumen gallery 】

今年上半期はとうに過ぎていますが、
僕にとっては忘れ難い見応えのある個展です。
原田さんはこのギャラリースペースを見て、ここでの個展を決めたそうです。
結論を言えば連作のようなコンクリートのオブジェを一列に並べた時の
(柱の無い)約8mという想定をここは満たしていたからです。
これは鉄で作ったミニチュアのテトラポッドを埋め込んだもので、
熱によって溶かされた型のようなポッドの名残りが印象的な作品です。
原田さんは東日本大震災の半年前に東北をツーリングしていました。
そして震災まもなくと2年後にも被災地を訪れています。
原田さんのモチーフに表れるテトラポッド。
本来は波の衝撃を緩和させるこのコンクリートの塊が、
浜から遠い所に場違いのように流されていった、
その有様のあまりの不可解さと理不尽さにすでにこのモチーフはテーマそのもの、
あるいは創作のアイコンのようになっています。
床置きのポッドの型に入った用済みの灰。
正面の地平、水平のようにも見える平面作品は絵、ではありません。
これは会期中も刻々と変化するインスタレーションです。
下には廃油(エンジンオイル)が溜めてあり、
毛管現象によって上方へ徐々に上がっていきます。
かつての日本家屋は家の体裁や容量、
日当りにより窓の大きさを設定する必然が当たり前でしたが、
昨今は規格によるサイズから位置なども決定されます。
お気に入りのサイズの窓枠を正統な工法によって表す作品もあります。
ポリエステル不敷布に溶かした鉛をかけた
垂れ幕状の大きな作品もひと際目にとまります。
原田さんが見て、感じ、強烈な印象を持った光景を
それぞれの素材・装置によって作品として反映、再現させているようです。
この会場の良さが存分に活かされた展示でした。
なんと初個展の原田さん、素材は目的に応じて在り表現されるべき、という
明解なポリシーはテクニカルな側面に於いても
妥協しないスタンスをしっかりと提示しています。
大注目の作家さんです。

原田1

原田2

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原田5

原田6

原田7

原田8

原田9

原田10











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