「 内と外のあいだ ~ 杉本 奈奈重 個展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
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2016.10.18~10.23【 ギャラリー恵風 1F 】

制作の発露と制作の根拠・動機が気持ちよく一致する好例だなと思いました。
一見して木版画とはわかりません。
浅学な者ゆえ、木版画というと
コントラストが比較的はっきりしているという印象がありますが、
額の中でまるで標本や資料のようにこんじまりと収められているのは
「包み」がテーマになった、フワッと浮き上がる様な面差し。
これは和紙にグラデーションの版と別に
メインの、日本人には見慣れた包みのフォルムを刷り、さらに文字も木版です。
そもそも世界最古の版画は木版画であり、
私たちも浮世絵に代表される“版画と美術”の関係性というものは
少なからず認識しています。
そして庶民の生活ツールに「多数多色」のニーズに叶った木版が多く使われ、
寺子屋での教科書、絵草紙、滑稽本、瓦師などに普及していくわけです。
その中でさらに風呂敷に代表されるパッケージングやラッピングとしての機能に
「和紙包み」という独自の文化が熟成され、
この包みは儀式的な慣しのみならず「慎む」「隠す」といった意味合いが込められ、
一種の秘めやかな精神性の象徴を成すものとなります。
杉本さんの包みへの深い考察が、
木版=包み=メンタリティへとリンクした、
とても重厚で説得力のある展示となりました。

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