「 ストップ・ヲォッチ ~ 共生の芸術祭 」 ②酒井 美穂子

Category : 現代美術シッタカぶり
酒井1

2016.12.13~12.18【 京都文化博物館5階 】

いわば、ライナスの青い毛布ですね、と言ってしまうことで完結させることは
「症候群」という便利かつ大雑把な括りで再認識させるに過ぎないわけで、
さらに酒井さんの強く静かな執着をもし、ARTであると言うならば、
現代美術という広い座標の中に於いて彼女の“行為”そのものに、
何か(その何かはお医者さんたちにとっては
一つの症例に過ぎないかも知れませんが)を示唆する、
強いメッセージ性が潜んでいるのではあるまいか、という穿った見方かも知れません。
もっとも誰も現代美術とは言ってませんが。

会場にはサッポロ一番しょうゆラーメンをじっと見つめている
酒井さんのポートレートと床一面に日付の付箋が貼られたラーメン袋だけ。
このラーメン袋のリピートな状態を凝視していると、
なんとも不思議な気分に襲われます。
酒井さんはこの20年間、入眠中以外は決して袋を手放しません。
ええ、決して。
入浴中も食事中もどこに居ようとも。
美穂子さんの母は笑いながら「メーカーから感謝状が欲しいわ」と。
酒井さんはこの「ありのまま」というスタンスを自然体で実践する
「やまなみ工房」のメンバーです。
酒井さんのことを検索していたらあの「バリバラ」のサイトで、
この執着を解き放てる支援が必要ではないか、という記述があります。
そう考えるのは至極当然です。
しかしまた、この動機、原因がどこにあるのか、を検証・考察するよりも
まず今、本人が安心し落ち着ける“術”をここに求めているのであれば、
それこそが「今を生きていること」ではないか、ということの方が
叶っているとも言えますね。
これは経験から老人施設の中でも感じることで
検証や矯正は同時に「強い管理」をも意味しますから
(あくまで僕個人の私感です)。
これを彼女の表現と捉えることで、一日触ってシワシワになった袋は
スタッフによって“保存”されています。
その数7,000個越え。
今後は専用の倉庫が要るかも、ですね。

※我がカメラ君が不機嫌で画像甘いです。お許しをば。

酒井2

酒井3


















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