しなやかにたゆたうSoft Cell…「深 幸治 展」

Category : 現代美術シッタカぶり
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10月13日→10月18日【ギャラリーすずき】

一面に躍る“柔らかな”そうな物体。
まるで、切られてもまた増殖する細胞のようだ。
1点を除いて全て「生物」とタイトルされた油彩は
川のせせらぎに防水顕微鏡を持ち込んで覗いたような世界。
ミクロな遊戯、細胞のダンス。
彼らは動きをやめない。
その一瞬を水の流れと共にシャッターしたようなシーン。
全てが躍動していて、黒い塊は互いに付かず離れずで
永遠に泳ぎながら、はずんでいる。

実はこの世界は蠢(うごめ)く生物に満ち満ちている。
道を歩けばそこかしこに小さな命が懸命に這っているだろう。
一塊の土には何万というバクテリアたちが居る。
そう、きれいなお嬢さんの顔に“棲む”虫のような細菌たち。
上も下も右も左も、山下洋輔風に言えば
「森羅万象白発中東西南北過去未来」
地球は人間など取るに足らぬほど、
雑多な“生きとし生けるもの”の大惑星だ。

画面に漂うその物体は名もなき生命体。
しなやかなフットワークと特定の形をもたぬ「自由型生物X」。
ファイルに納められた過去の作品を拝見。
近年の「森の生物」とタイトルされたものよりも
さらに“核心”に近づいている。
勝手に水の流れと解釈しているが、それはともかく
作家の“筆の軌跡”がこの絵の要ではないか。
5枚の連作はそれぞれに構図の妙味があり、
時間の流れを伺わせる。
1点だけ「水」と題された横長のものは
清涼感の中に神秘さが見え隠れする小ぶりな作品である。

ここにある一連の特徴的な指向性、
それは作家にとっての“歓喜する生命”の
普遍的な姿なのかも知れない。

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