始祖鳥がついばんだ実…「谷村さくら展」

Category : 現代美術シッタカぶり
谷村1

谷村2

谷村3

11月3日→11月15日【ギャラリーすずき】

一見すると陶芸作品とは思えない或る“生々しさ”が滲み出ている。
それは作家が言うように、
モチーフとした花のつぼみや種、実のフォルムが
“原初的な生命”をシンボライズしているからなのかも知れない。
かたまりから割り出した形ではなく、
薄い葉のような花弁のような要素の集合体である。
焼物らしからぬ要因がここにある。
危なげな予感を漂わせるにもかかわらず、
凛とした佇まいが勝っているがためだ。

信楽焼だが土によってこれほど白くなるとは
無知な輩は感心することしきり…。
1,230度で焼かれた土のなんという優しい表情。

谷村氏のHPを拝見すると過去には
ブルーで彩られた作品が多く並ぶが、
誤解を恐れずに言えば(何せ無知なので)とても焼物“然”としている。
個人的には断然、この“奇麗にザラっとした感触が伺える”
釉薬を使わずに焼いたシリーズが好きだ。
磁器のようなとりすました顔でもなく、
土の荒々しさを感じさせるものでもなく、
静謐でありながら芯に秘めた力強さがある。

人によっては紙、皮とさまざまな素材を思い起すようだが
それだけオブジェとしてのイマジネーションを
駆り立てる魅力に満ちたものなのだろう。

サイズの感じ方は人それぞれで
もっと小さいものかと思って来ると
この不思議な(?)大きさに、あるシーンを思い浮かべるのである。
見た事もないジュラ紀の原始林
(余談だが調べてみると、なぜか英語ではヴァージン・フォレストと言う)
に落ちた種子。
そこかしこにドサッという音とともに落ちてきて、転がっている。
やがて根を張り、芽を出し、とてつもない果実がなる。
草食恐竜たちのオヤツがわりだ。

そんな愉しい妄想を駆り立ててくれる
美しく、妖しい“置き土産”だ。

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