記憶のレイヤー…「中島 麦 展  “ moment of color ” ~記憶のスクラップブックより~」

Category : 現代美術シッタカぶり
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↑このヘリの盛り上がり

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12月15日→12月20日【GALLERY はねうさぎ room2+3】

会場の空気を変える絵。
そこに入った瞬間に絵が放射する快い圧力。
そして続く奇妙な感覚。
近づいてみるとその理由がわかった。
まったりと“塗られた”アクリルの色のパーツは
エッジが僅かだが盛り上がっていた。
これが絵に不思議な立体感と遠近感を出していたのだ。

作家は電車の車窓から見る景色が好きだとある。
それは瞬く間に過ぎる
「風景」という網膜のスクリーンに転写された記憶である。
新しい風景、忘れる風景、忘れられない風景、どうでもいい風景…
作家の中では“記憶し貯めた”モチーフの宝庫なのかも知れない。

通り過ぎるモチーフは
時間のズレの中でより微妙な3D効果を演出する。
その魅惑的なズレを再構築したような絵である。
ポップでありながら、それだけで終わっていない。
少ない色数なのにハーモニクスがあり、
画面の中で間引いたようなバランスがとられている。
極薄のレイヤーが何枚も重なったような、とても“控えめ”で
楚々とした上品な絵である。
作家の中では、確固とした場所が特定できるほどに
はっきりした風景を認識しているという。

隣の小部屋(room3)では
異なる色、タッチ、素材、画材のスケッチが
無数に貼られ、まるで誰かのアトリエに招かれたような楽しさがある。
このスケッチ群は作家にとっての永遠の演習のような気がしてくる。
あるいはかけがえの無い“ネタ帳”なのかも知れない。
時間があればメモするように描くという行為の累積は
こうしてある地点に行き着く。

自分なりの画風を確立することは容易いことではない。
ギャラリーを巡ってみると
若い作家の
“自分だけの或る視点と価値”を探り出すことへの
惜しみない情熱をいつも感じる。
それは僕にとっての幸せとも言える。


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