優しさのダイナミズム…「楢木野 淑子 展」

Category : 現代美術シッタカぶり
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3月2日→3月7日【Gallery Maronie 3F】

「用」を成すものを工芸、そうでないものは…
誤解を承知のとても乱暴な認識。
いや、全然違う。
用を成さないものも工芸だ。ところで陶芸のオブジェは
置物なのだろうか、それとも飾り物?
いや、それより工芸ってなんだ?
そもそも「用」とはなんだ?…だんだん面倒くさくなってきた。
先日の京焼きに文様を絵付けした陶の作品は果たして器か。
しかし作家は飄々と
「最近は蓋を付けてみたくなりました。背中からお酒を入れて
この口から出る、というような…」なんて仰る。
確かにこれで一献いったらかなりオツだとは思う。
要は眺めて良ければ、それで良し。

陶芸はその両端で、あくまで出自が「土」であるということを
最小の限定要素として成立する。
会場ではゆうに5、6メートルはあろうかという陶の壁画、
と呼んでいいのか。
あるいは陶によるコラージュ。
全体を通しての制作期間は1年。
右から始まり左に行き着く。
これは時系列で制作時の季節、時間、心象を正確に
表す正直な陶のブログである。

デフォルメされた動植物のレリーフ状の粘土に
ブローチ、ピアス、ドアノブ、ボタンなどの型から作ったパーツを
びっしりと埋め尽くし、焼いて色付け、再度焼く。
プレートを繋ぎ合わせていくのでこれほどの大作ができるわけだ。
とにかくそのパーツの数が半端ではない。
カメラで表面を舐めるように撮ると
ファインダーに表れる“景色”は魔法の国に迷い込んだように楽しい。
どこにでもあるパーツを型取り、盛りつけるという発想が
功を奏したのだろう。
また全体の彩度が平均的なために、ファンシーでありながらも
どことなく品が良い。
制作当初は試行錯誤もあったのだろう、時間がかかったものが
次第に一種の“こなれ”が、
微妙にイメージを紡ぎながら次の景色へ継いでいく。

作家が言うところの「さまざまな要素で成り立っているこの世界」を表意した
平和な心持ちで制作した“優しさのダイナミズム”がほとばしる作品である。
この続きを作らないつもりもないが、今作家を刺激するのは
これを更に立体化して手前に引き寄せること。
どんなパノラマが出現するのか楽しみである。

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