やんごとなき皮膚感…「エトリ ケンジ VANISHING」

Category : 現代美術シッタカぶり
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3月4日→3月31日【BAMI gallery】

生身の女性のボディに
スチールネットをあてながら型取りをしたという彫刻作品。
とは言え彼女の体型は作者も述べるように
サブカルチャーが生んだ新しいプロポーションにアレンジされている。
加えて意志表明が寸前で固まってしまったような、
停止したようなフリーズ状態で、
ある者は座り、つま先立ち、吊るされている。
小首をかしげたポーズはどことなく意味有りげであり、無さげ。
スチールネットという極めて工業的なテイストの材料を使うことは
加工しやすく、フレキシブルな造形が可能であるという
本来の特性を活かしたもので、
さらに作品そのものの重量感を希薄にする。
可憐さは残しつつ…。

ネットは線と線が交錯したものであるから、
その交わる点は言うまでもなく、ひとマスに4点。
つまり無数の小さな面の構成で形が現れてくるということ。
まるで画像を構成する最小の単位要素である
「画素」を立体化するとこうなるのではないだろうか。
その見えない皮膚からの無味無臭な存在感は
そばに立つものの神経を背後霊のように刺激してくる。
そう、まるでレンダリングした二次元画像から
すっとワープして目の前に居るような、そんな刺激である。

パソコンのディスプレイの中で微笑む少女。
そんな少女に恋する男たち。
デートの約束や贈り物を考えながら“仮想現実”に
没入できる状況下を作り出した高度なテクノロジー社会においては
“身体性”のもつ意味そのものが希薄になっている。
それは大仰に例えるなら、この世から身体ごと消滅させて
別の世界でリセットした新しいモデルとしての自分を想像するような
今や普遍的な願望と引き換えのセミの抜け殻のようにも見える。
また、おぼろげな輪郭だけを残してうつろに佇む彼女たちは
仮想少女のプロトタイプのようでもある。


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Comment

こんばんは。
今日は二人展にお越しくださり、ありがとうございました。
私はアルバイトの都合で3日間しか会場に居られませんでしたので、お出会いできて幸運でした。
私のブログにリンク貼らせて頂きました。
楽しみにまた立ち寄らせていただきます。

古橋美鳥様へ

こちらこそありがとうございました。
ちょっとアルコールが入っていたもので
饒舌になってしまいましたが
こうしたアートのコラボは縁を越えた
新しい創造の幸福な出会いだと感じました。
これからの増々のご活躍をお祈り申します。
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