最初に内なるものありき…「黒川 徹 展  禿山に月」

Category : 現代美術シッタカぶり
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3月16日→3月21日【アートスペース虹】

ウサギ・本を読むおばあさん・ロバ・泣く男
髪の長い女・ワニ・ライオン・ヒキガエル
水おけを運ぶ男女・二宮金次郎・ハサミが一つのカニ…。
これは日本での月の模様の見え方。
それぞれ時刻によって変化する見え方は
しかし、ウサギのいない国では当然連想も発想もない。
模様は変わらないのに
これほどのバリエーションが生まれるのは
その土地独特の環境や習慣、
言い伝えや伝統が深く影響しているからだ。

はるか彼方の星に託す人だけに許された想像。
月を信仰の対象にしたり、兆しのサインとみたりするのは
その姿態の変化によるところが大きい。
作家の言う「太陽と月が入れかわる時の不思議な形のあらわれ」が
イマジネーションをかきたてる。
屋外に置かれたこれらの作品が月の光に鈍く反応しながら
佇んでいるシーンを見てみたい気になる。

作家は“外から見えざる内”を意識した創作をしている。
“陶芸力”の塊とも言えるダイナミズムに溢れた作品は
互いの外面を引き合い、その内側を垣間見せる。
引き合う引力は分離する寸前で動きをやめる。
その停止させた“力”は強く、同時に凝縮された時間を感じさせる。
外の緩和と内の緊張がこの造形を生んだようだ。

大物と対象的に標本チックに壁にかかる小品たちは
まるで器官そのものが退化した
しかし合理的な生態のナマコのような、バクテリアのような
太古に這う虫のようでもあり、なんだかペーソス。

2007年には神戸ビエンナーレ「現代陶芸コンペティション准大賞」。
同年、長三賞現代陶芸ビエンナーレ「長三大賞」受賞。
奢らず、滑らかに、達観した目で陶芸世界を生きる青年は
これほどの重量感に満ちた作品を
仕事としている方には見えないほどに
とても理系な好男子であった。


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