床に立つ版木たち…「ヤマゲン イワオ版画展」

Category : 現代美術シッタカぶり
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4月13日→4月17日【ギャラリーすずき】

シャープでエッジの効いた銅版画とは別に
木版画は湿気や温度、あるいは人気(ひとけ)を醸し出し、
ほっとさせる魅力を持っている。
バレンで写し取る作業そのものが投影されているからかも知れない。

版木があって、紙があって、インクがあって版画である。
その版木そのものを組み合わせ、オブジェとする発想が
思わず手を打ちたくなる痛快な結果として、こうして作品と化す。

版木のミシンがガタゴトと縫い出すのは
長い紙に刷られた独特の色合いの木版画である。
一枚の紙にそれぞれ刷られる絵は一回勝負のガチンコ。
見事なほどにまったりとマットなインクのノリ。
雨上がりのほどよい湿り気が功を奏したようである。
元々紙も版木も木から出てきたもの。
やはり“生もの”なんだとしみじみ思う。
色目は、僕の貧しい想像の範囲で言えば
グーテンベルクの活版印刷機を思い起させる
ちょっと時代がかかったもので、
図鑑や辞書にありそうである。
オブジェはネガで紙に刷られたものはポジ。
置かれた版木と左右逆転の版画の相対も妙味だ。

作家によれば幼い頃、ミシンに向かう母親の動作と
そこから次々生まれてくるカタチを持った布に
快い衝撃を受けたと言う。
パーツを組み合わせて縫製しながら出来てくるカタチは
子どもだった作家には不思議な光景に思えたのだろう。

過去にアルミ板を組み合わせたオブジェと
刷られた作品の展示を拝見して
お伽の国を覗いたような感覚に出会ったことがあって、
作品を一目見ただけで同じ作家のものとわかった。
これはアリス・ワンダーランドやオズの魔法使いの
世界観に通じる、あやかしの技か。

この飄々とした、そして穏やかな作風はしかし、
版木そのものを彫刻作品に“深化”させる魔法があったことを
いとも軽々と僕たちに告げる。

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