スレンダーな木霊(こだま)たちの佇まい…「奥田 耕司 作品展」

Category : 現代美術シッタカぶり
6月8日→6月13日【ギャラリー中井】

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↑写真では中々捉えにくかった

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↑いわばミニチュア。これで造形が把握できる。上のパーツがバランスをとりながら揺れている。

全面ガラス張りのギャラリーの外からの眺めは
さしづめ、緩やかなダンスの静止画像のようだ。
見上げるほどの高さのオブジェは
根にも、また触手にも見える細くうねった己の構成要素で
決して踏ん張らずに、優雅に、そこに立つ。

作家のコメントに繰り返し出て来る「自然」というフレーズは
作品を見るとその真意が、“対象への優しい眼差し”であることがわかる。
過去の様々な彫刻、あるいはインスタレーションを拝見すると
大仰な自然賛歌といったものよりも
すぐそばにある、そこにあることに何の不思議も覚えないほどの
草木に、その“育ち”に実は真理があるのだということに
ふと気付かされるのである。
また作家が、風のゆらぎや空気の流れの“嫋(たお)やぎ”といったものを
力みなく自分の造形願望に組み入れているということが
作品を見ていて深く理解できる。

そのモチーフとなる植物は頂点でゆっくりとモビール様に揺れる
薄羽のような、あるいは種子を遠くへ運ぶプロペラのような
動きに伴って、下部の根のようなものとしっかり連動されて
作品の印象を決定づける。

カツラを主な材料としているが
その素材は全て「立ち枯れ」したものを分けてもらっているという。
彫刻を通して“再生”された木は新しい命をもらうのである。

一本の木を裂くようにして切り、
ゆっくりと時間をかけて曲げ、元に戻す。
そのため遠目にはまるで、移動せんばかりの足と見えるのだ。
どこにも継ぎ目のような痕跡もなく、
一層不思議な雰囲気を醸し出している。
これは相当にデリケートな作業であろうと思う。
生け花もするという作家がその手法を取り入れたもので
元は一本の木であるということが
より作品をシンプルに際立たせている大きな要因であろう。

この細く、か弱くも見える彫刻に
細やかな自然への愛着心の、美しい佇まいを見るのである。

※奥田耕司氏の過去の作品ファイルは
http://come-came.net/artist/Koji/koji.html

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