愛おしい遠景…「small planet」

Category : 現代美術シッタカぶり
203834.jpg

仕事柄、カメラマンと接触することが多い。
自分の作ったプランに現実を摺り合わせる「立ち会い」である。
いわゆる商業カメラマンたちである彼らは
年齢も得手不得手もさまざまだが
一様にモノや人を「見る」というより
「観察する・検証する」といった方があてはまるほど
対象を仔細に眺め回す。
光と対象との関係をとことんまで追求する姿勢は
一緒に仕事をしながら、いつも感服させられる。
時間を待つ…タイミングを待つ…モデルの状態が良くなるまで待つ…
クライアントを待つ…撮影するブツが届くまで待つ…
待つことにも、相当の我慢を強いられる仕事であるが
彼らは文句ひとつ言わない。さすがプロである。

被写体をありのまま以上に美しく撮ること
(誠実に撮ると言い換えてもいい)が
商業カメラマンの仕事であれば、そうでない写真もある。
写真家としての独自の「絶対観」をフィルムに反映させることだ。
それはやがてアートという肩書きを持って
専門家たちに評価を問い、写真としての価値を問われ、
一人歩きをし始める。

ある時、雑誌を見ていて記事のバックの写真に目が釘付けになった。
どこにでもある町並みを高いアングルから撮ったもので
それ自体はなんということはないのだが、
違ったのは全てがミニチュアに見えたこと。
(これは相当手の込んだジオラマを作ったもんだ…しかし…)
そんな疑問を残したまま、1年ほど経ってその正体は明かされた。
写真家・本城直季の「small planet」
ここで作品をアップしてもニュアンスは伝わらないので
実際にご覧になった時、あなたは驚愕の事実を目のあたりにする。

広告に頻繁に使われるようになり、ポスターや新聞広告で
お目にかかれるようになった彼は一躍、業界の寵児となった。
今もこの写真集を手にとるたびに
純真に驚く自分に会える喜びがある。
スポンサーサイト

Comment

非公開コメント

58カ国語に翻訳
English
お越しいただきありがとうございます

den

………………………………………
アート・ドキュメント・ブック・
ミュージック・演劇・ダンス・
朗読・時事・ひがみ・そねみ・
やっかみ・おせっかい…
などなどシッタカぶって書きちらかしては
自己嫌悪な日々をゆらゆらと
過ごしております。
「シッタカブリアンの午睡」
「デラシネ光合成」をこのたび一本化。
言いたがり、やりたがり、ノリたがりな
のんのんとしたブログにお越しいただき
ありがとうございます。
………………………………………

ここから、また…
最近の書き散らかし…
こんなこと書いてます
こちらへもどうぞ!