茫洋たる彼方からのつぶやき…「 遠い海の声 田中 梢 個展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
5月10日→5月15日【 ART SPACE NIJI 】

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何かを確認するためにその場所を目指す。
たかだか10×15センチにも満たないDMの
四角い窓の向こうの景色を頼ることもある。
「来て本当によかった」と実感できる感度は
僕にとってはうまく言えないが、ひとつの尺度になったりする。

田中さんの絵の一枚に特別に強く惹かれる。
ひと際大きい作品ではなくDMに印刷されたイメージのもの。
茫洋とした光景。
これが田中さんの世界なのか…
冒頭にアップした一枚の油絵。
この絵を見るためだけでも僕には今日一日が豊かになった。
とは言え、この絵に塗り込められた作家の主張は
あるいは僕の主観とはほど遠いかもしれないが
最近稀に見る“心静まる絵”に出会った。
今回は作家さんには失礼かも知れないが
この一枚の絵で充分に伝えられると思っている。

昨年大学院修士課程を修了された方とは思えないほどの
(根拠はないのだが)筆力、なんていうとエラそうだが
じわっとした静かな手応えを感じる。
この光景はどこから来たものなのか…
タイミング悪く作家さんとお会いできず残念。
この絵そのものはそれほどの大きさではないにもかかわらず、
ここに描かれている
岸壁、人、水平線というシンプルな要素で構成された
画面からは圧倒的な“質量”が見える。
どんよりとした空のもと、遠くに見える波頭はリーフか…
ということは珊瑚礁に囲まれた島か。
洞窟から覗いているような景色。
かなりの風に波が泡立っているのか。
男(たぶん)たちの会話は?
ここで話すような話とは?
不穏な計画?
それとも詩人同士の語り合い?
ここに来る理由は?
偶然出会って、必然的に別れる二人?
干拓地のような、手前側の湿った質感。
岸壁のシルエットがまたいい…。
何て言うのか、近くに寄ってみるとわかる
無駄のない描きっぷり。

今回はこの一枚にしかコメント書けませんでした。
先の、筆力以前の、作家さんの抜きん出たセンス
そのものが素敵な一枚。
まいりました。

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