肯定的かつ楽天的な無意識の所産…「 formless works  八嶋 有司 個展 」

Category : 現代美術シッタカぶり
1月30日→2月12日【 GALLERY Q 】

新しいギャラリーのオープン。
しっかりとここに根付いて欲しいという希望的観測をもって
四条寺町を歩く。
そのプレオープン企画として八嶋さんの個展が開催された。

突然ですが、現代美術は難解だからというのは尤もな話で、
例えばインスタレーションを例にとれば、
テーマを万人にわかりやすい所まで低くしていくことは
逆に作品そのもののクオリティが高められていないと
見るからに貧相な出来映えになって、
一体作者が何をもってこの作品、テーマに挑んだのかが
希薄になる恐れがある。
やがて貧相は限りなく独りよがりの様相を呈する。
読み取る作業がとんでもなく鬱陶しいのが現代美術の特徴だとしたら
(勿論それだけではありませんが)
正に観客に読み取る感度というかチャンネルを暗に求め、
もたれかかっている甘えた体質を持ち合わせているのも
現代美術の性ではないでしょうか。
簡単に言うと、日々の糞便をとっておいて、
棚に並べてこれが何がしです、と言えば確かに成立する。
そんなジャンルは現代美術にしか残されていないような気がする。

さて、話が脱線してしまったが、
これまた会期を大幅に過ぎたレビューで八嶋さん、すいません。
今回は「試し書き」です。
ほら、文具売り場のペンの傍らに置いてあるメモ用紙に
走り書きしたアレです。
僕も前から気になっていたアレなんです。
電話しながら手元の紙に“何か”書く…
あの時の脳ってどうなっているんだろう。
きっと好きなパターンが刷り込まれていて
長話しになるとさらにそれが進化していくんでしょうな。
しかし、これはペンの書き味を試すだけだから
もっと短いスパンだ。
だからその集積は、言えば無意識の所産だ。
自動的に指先から放たれる線や固有名詞や不定形なイメージが
ここでは大切なモチーフであり、
八嶋さんにとってはこの上ないサンプルになる。
好きな子の名前だったり、普段頻繁に書く文字だったりもするだろう。
少し考えてみたら、それは全て「肯定」ではないだろうか、
という事に思い至った。
なるほど、そうでしょ。
これから買おうとするお気に入りに嫌いなヤツの名前は書かせないし…。
だから至ってノーテンキな産物とも言える。
この“何げなさ”に着目する、目利きの良さはもう八嶋さんの
お家芸かも知れないな。
これだけキチンと見せられると、僕の口角は否が応でも右に上がる。

CIMG7207.jpg
↑テキトーに書いた線がネオン管になってる
CIMG7210_20120214192217.jpg

CIMG7211.jpg

CIMG7212.jpg
↑メモへの走り書きはアクリルで切り抜かれている…この他愛なさ…

八嶋さんの過去ログ↓
http://den393.blog81.fc2.com/blog-entry-338.html

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