料理。

Category : 浮世の「うっ!」
「南極料理人」鑑賞。
あの薄ら笑いがどうも好きになれない堺雅人。
というか、嫌いだった。
でも、家庭でもあまり主体性の見えない、ぼんやりした夫や、
(子育てもまるっきりできてない)こと料理に関しては
さりげないモチベーションを醸し出すとこなんかは好感がもてる。
あの“にやり”にハマると中毒になるやも知れぬ役者。
だからちょっと不気味な展開になりそうな話にはもってこいかな。
ちょっと入り込みにくそうで、とっつきにくい。
こっちが友達と思っていたら、
向こうは全然思ってなかったというような人、という印象。

この人、うまく隊員の接着剤や溶剤になっているから
ここではそれほどのトラブルもなく、うまくやれている。
その気持ちが並々ならぬ料理への愛情、つまり
少なくとも料理というものが
ここではどういった意味合いを持つのか、ということを
重々わかっている立場から体現してみせる。

たった8人のむさ苦しい男たちの
まさに運命を共にする(だって簡単に脱出できないし、逃げたところで死ぬ)
1年半の間に、いわゆる“リビドーの熱さまし”的な逸話が
これっぽちも描かれていないところがいい。
性欲を描くことは多分簡単で、多分つまらなくて、
多分切なくて、多分幼稚になる。
だから食欲にテーマを絞っている。
切実な極寒の地での生活、と思いきや結構のんびりしていて、
「ここにはうるさく言う上司も居ないし、
気楽なもんさ。ずっと居たっていい」という
ドクターの言葉は浮き世はいずこ、の心境なのかも知れない。
それに対して「帰りたい、帰ってパチンコしたい」という
男の気持ちも痛いほどわかる。

なんでもある無人島のようなものだが、
舟を使って漕ぎ出せばよいというものでもなく、
外へ向かう欲求というものをきっと極夜や白夜が凍結させてしまうのだ。
毎晩の食事の現場を南極で食べているつもりにしたら
もっと感謝して食べるかも知れない。
100円マックでさえも…。

今年は南極条約署名50周年とか。
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