顔料の隙間に垣間見える“今どき”…「Dialog 人と人とを結ぶ線」

Category : 現代美術シッタカぶり
佐竹

4月14日→19日【ギャラリーマロニエ4】

大学同期の3人(4回生)の仲間展だが、圧倒的に佐竹龍蔵君の作品の力量が勝り、
他の二人をぶっちぎった印象。
テーマは「人と人とを結ぶ線」とあるが、どこが?
それならば日本画、染色、洋画というカテゴリーを軽々と越えた、
それぞれがリンクした結果としての展覧会であって欲しかった。
かなり難しいだろうけど。

佐竹君は日本画専攻。かなり大ぶりの3作品。
やはりこれが一番、響き、迫る。
検索してみたら、なるほど高知県内在住・出身の若手画家を対象にした
「第四回美術作品コンクール(高知市文化振興事業団主催)」で最優秀賞受賞の作品だった。
タイトルは「冬の散歩道」。
道もなければ、のどかチックな風景もなく、立ち尽くす彼女を望遠で捕らえたような構図。
モデルのモチーフに今様女子を書くのはモチーフとして
アートのひとつのトレンドでもある。

ところで、街を歩くと一様にみんなキツい顔立ちだなぁと感じるのは僕だけか。
別にスキップしていけとは言わないが、なんで、あー不機嫌なのかな。
どこかつまんなそうな、でも強気でもなく、どことなく空虚な…
そう、最初の頃の奈良美智的な表情。
何を考えているんだろう。
この女子はやや驚いた表情ではあるけれど、口の開き方がポイント。
あまり接触したくない事象に出会ったか、人を見たか、
何か言おうとし、結局言わずにいるといった感じに受け取れる。

平筆を立て、筆先のわずかな移動で四角の点描を無数につくり、
全面をその方法で埋め尽くしている。
スーラ的な画法は様々な色合いの重なりによって、独特の深みと立体感を浮き立たせ
一見、日本画の印象派といった感じの仕上がりになっているように見えるが
輪郭はあくまで太くはっきりと主張している。
モデルは居たの、と訊くと「鏡で自分を見ながら描きました」とのこと。
3つとも似ても似つかないんだけどなぁ。

他の二人には悪いが、
彼個人としての展覧会の方が
鑑賞する側がすっきりとした印象で帰ることができたのではないだろうか。
と、僕が言うのも大きなお世話だが。

モチーフは「俗」であっても
ある種の「静謐さ」といったものが
こうして画面に如実に反映する日本画というもののレンジの広さを
改めて実感する。可能性と言いかえてもいいが。
ポップでありながらポップに落ち込まなかった。
日本画の塀のへりに片手で掴まっているような「軽み」か。


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