心地よい揺らぎ…「眠れる部屋 空気の海に浮かぶ部屋 高田洋一」

Category : 現代美術シッタカぶり
茶室4

茶室1

4月16日→5月10日【SHINA】

店構えも威厳のある創業270余年の室町筋の帯問屋の
奥のそのまた奥のつきあたりにある大きな蔵を改造した
魅力的なギャラリーである。
高田氏は一貫して「人」と「風」が作る関係性やシーンを
具現化し作品にしている作家である。
会場の奥に置かれたキューブは
和紙と鉄との奇妙な取り合わせによる四畳半の茶室である。
小さな入り口から、琉球畳を踏んで部屋に入ると
そよそよと空気は移動し、誰かが来たぞとつぶやいているように
和紙がさわさわと揺らぎ始める。
この和紙は四方と天井に使われていて、
大小のドットがくり抜かれているために自然光の
角度によってさまざまな影がお互いの壁に反射し、
また人が周囲を歩いたり、部屋に入るたびに
その影も小さな歪みとなる。
ほぼ立方体の枠の素材は鉄。
部屋の中央を貫く柱(実際は支えていない)は
細かい傷がついたようにバーナーで加工してある。
すべて和紙と骨格は接着されておらず、
組み上げの際に挟み込んでテンションを掛けている。
組み立ても簡単にできると言う。
実際に毎週日曜日に茶会を開き、
いちごいちえ“ー百人一句”という催しが行われている。
9人がゆったり入れるという。

茶室という極めてミニマムな特化した空間の持つ
神秘性を現代美術のゾーンに取り込む工夫は
度々見かけるが、このような素材で構成されたものは
珍しいのではないだろうか。

「揺らぐ」空気と自分との濃密な関わり。
しかし、よそよそしくもある。
その場限りの空気の流れを静謐に、優しく、
かつ楽しく目に見せて、居る者に心地よさを感じさせる。

別なギャラリーではオブジェのシリーズの
展覧会も開催されており、高田氏の「揺らぎ」を慈しむスタンスが
それぞれに反映された温かみのある作品に出会える。
小さな枝が石の塔の上でやじろべえの原理でふわふわと揺れている。
それはまた、射す光の角度によって表情を少しずつ変えていく。

高田

「手折られた枝は死を得る。枝の間に潜むバランスを探り出すと
新たな命が芽吹く。風にそよぐ枝の影が壁を舐めている」DMより


スポンサーサイト

Comment

非公開コメント

58カ国語に翻訳
English
お越しいただきありがとうございます

den

………………………………………
アート・ドキュメント・ブック・
ミュージック・演劇・ダンス・
朗読・時事・ひがみ・そねみ・
やっかみ・おせっかい…
などなどシッタカぶって書きちらかしては
自己嫌悪な日々をゆらゆらと
過ごしております。
「シッタカブリアンの午睡」
「デラシネ光合成」をこのたび一本化。
言いたがり、やりたがり、ノリたがりな
のんのんとしたブログにお越しいただき
ありがとうございます。
………………………………………

ここから、また…
最近の書き散らかし…
こんなこと書いてます
こちらへもどうぞ!