「 東山ダンスヤード 」

Category : パフォーマンス見聞
東山ダンスヤード

2013.11.16・11.17【京都市東山青少年活動センター】
発案者:佐藤健大郎
出演:京極朋彦(京極朋彦ダンス企画)、倉田翠、黒木夏海、佐藤健大郎、福井幸代、松尾恵美、松本芽紅見
企画サポーター・テクニカルスタッフ:西田尚浩、竹ち代毬也

ダンスについては全くの門外漢だからこそ、
何もないところからショーイングまでを公開するという企画は
とても興味深いものがありました。
しかしながら当事者の複雑な“気分”を察すると
(おいおい、お前がどこまで察するんかい)
果たして楽しめたのかなぁとも正直思います。

やってみなくちゃわからん。
確かにそうです。
これを公開実験などと言うと怒られるかもしれませんが…

僕自身はダンスというものがどういう経路、経緯で発表されるに至るのかは
全く持って知り得ません。
演出家が居て、振付けが居て、ダンサーは指示通りに動くのか、
はたまた、どこまでダンサー自身にゆだねられるのか、
またはどこまでダンサーのセンスが反映されるのか、皆目わかりません。
結局はダンサー自身の「自分言語」で表現することしか
パフォーマーのアイデンティティを証明する手立てが無いのかも知れません。
その自分言語が果たして「何語」かという翻訳作業と
肉体というフィルターを通した体内での化学反応が
その人“ならではの”ダンス表現へと昇華されていく、とシッタカは考えます。
しかしながら翻訳作業は同時進行で(つまり同時通訳で)
オーディエンスに伝えなくてはいけません。
だから僕などは持つべき辞書が無い代わりに
ダンスとは空間を満たす(一杯にするという意味ではなく)
一種のインスタレーションと解釈したりします。
そうするとダンスは僕の中で突然、色めき立つのです。

7人のメンバーが一切のリハーサルを行わず、
90分のクリエイションの後、ショーイングを“決行”する。
終演後に倉田さんが言っていたように、最初から即興であれば
それはそれで成立する。
(成立というのはあくまで発表という形態に至ったという意味での成立)
ダンサーという圧倒的な支持体が放つ気配を
観客が受動的に、いわば「勝手」に解釈するわけですから、
変な言い方ですがダンサーの責任は、
そのダンサーのポテンシャルで担保されるわけです。

フライヤーには「最初にテーマを決める」とあったのですが、
当日のダンサー同士のオリエンテーションで
それは自分が踊ってみてから探しましょうということになりました。
しかし、これは即興よりも大変な作業で、
先ほどの各人の解釈や言語や、その人が持つ無意識な法則的なもの、
自分なりの動きに対する嗜好(志向の誤字ではありません)、
そして何よりも他のダンサーからの影響を、
もろに受けてしまいはしないのかと考えたりしました。

京極さんの言うプレパレーション(準備)とは
美術で言うところの下絵かな、と見ている最中に思ったりしました。
下絵は何度でも消せます。
しかし、最初に見せた各ダンサーの「自分の動き」というものが
結局、最後まで構成に反映されたことに改めて感心しました。
これは自分の動きのいわばプロトタイプなのですが
やはりこの人たちは(当たり前のことですが)すでに潜在的に
動きに対しての心構えが充分にできているのだなと思いました。

テーマやコンセプト作りについて踊る当事者が話し合いをするのを
目の当たりに見るのは、なんとも奇妙に映ります。
言葉で表現するものじゃないから、踊るはずなのに、
これが無いと最初から始まらないから、とにかく話し合う。
通常は演出家や振付が結果に向かって、
かんなをかけたり、塗装しながら徐々にカタチを見せていくものを
共演者たちが「言葉」というダンスに一番不必要なもので
構築していく様はやはり新鮮以外の何物でもありません。

先ほどのインスタレーションという例えは
舞台という空間構成の中で人間の身体が動くオブジェと化して
踊る人が複数であれば互いの“間”にある気配を温め、
その関係性が立ち上がるものこそダンスの旨味を
無機的に「装置」と表現したに過ぎないという意味です。
これを「環境」と言い換えても差し支えありません。

それにしても皆様、なんてカッコいいんでしょう。
最後のフレーズがとても俗っぽくなってしまうところなんかが
やっぱり門外漢なんでしょうか(笑)

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