「 MERUEM, KEI, SAKAKI, MEURSAULT 〜 駒井 淳也 」

Category : 現代美術シッタカぶり
2014.5.27〜6.8【 Art Spot Korin 】

視ることはできても、語ることはできない。
あるいは視ることはできても全貌は見せない。
僕らが視ているのは、何がしかのほんの一部に過ぎない。
どれほどの“おどろき”や“おののき”が隠されてきたのか。
僕たちの得る情報など、どこまでいっても拡散され、水で薄められた、
あちら側にとって都合のよいものばかりです。
先日、facebookにて知らされた福島原発の大爆発シーン。
なんでもNHKの編集によって未公開となったものですが、
厳然として起きてしまった出来事について
今ごろになって知ることに恐ろしさがつきまといます。
これは誰が何のために封印しようとしたのか。
ひと握りの目撃者がどう広めようと高がしれているということなのでしょうか。

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1階の作品はどれも目の部分しか描かれていません。
医師、ダイバー、イスラム女性、防護服など
最小限に“目視”するという目的やタブーであるために覆い隠される素顔など
いずれにしても顔の表情をそこから読み取ることはできません。
何がしかの条件付きで不自由な状態にあること。
ないし、そうでなければ目的を果たすことができない状態。
この不自由さの向こう岸にあるものとは
ネガティブとはいえないまでも、どこかに不穏な空気を漂わせます。
それは僕たちがゆだねることしかできない弱体さをもった生き物であること、
僕たちを支配するものが知られてはいけにことを暗に示唆しているようで
とても多くのことを考えさせられます。

描かれた対象は1階と2階でやや異なりますが、
どちらにも共通したテーマが伺えます。
それは「不自由であること」です。

2階もまた全てが肖像画です。
その全てはダウン症と早老症といわれるプロジェリア症候群の人たちを
描いたものです。

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作家の駒井さんがこの人たちをなぜ描いたかということ、
これらの絵に対する批判があった場合の説明文が貼られていました。
あえて全文を紹介します。
それは作家のスタンスとしてとても大切なものであり、
僕なりにこうして不特定多数の人に見られるブログで紹介するということは
作家の見解表明も同時に読んでいただきたいという思いがあるからです。

これらの絵はダウン症、プロジェリア症候群の人を描いています。
これらの絵に対するご批判などを頂戴することもあると思いますので、
一言書いておきます。

描いた理由
昨今、新しい出生前検査などが用いられるようになりました。これがどれほどの効果を持つのか、僕にはまだわかりませんが、今後医療や科学が発展することで、ダウン症、プロジェリアといった症状をもって生まれてくるといことは減ってくることが予想されます。
こういう未来にいくつかの困難が予想されます。
それは
1. 知る機会の減少
インターネットで検索すると、彼らのご家族が彼らの日々を公開しているブログなどを発見できますが、普通はあまり検索しません。というのも、検索するためにはその言葉を知っていなければならず、知りたいという欲求がなくてはなりません。
生まれてくることが減るということは、知りたいと思う機会が減少するということでもあります。
彼らの絵を描き、展示することは、そのブログなどに接続する、つまり無知に抗する方法に鳴ると考えます。

2. 美しさ
一般に自分がある対象をどの程度知っているかというとと、その対象の見え方というのは関係します。どんなに美しいものであっても見慣れれば飽きることもあるし、逆に良く知らないからおもしろく感じ内ということもあります。
では、いったいどれくらい知っていることが好ましいのかということは僕にはわかりませんが、複製品を作ることで、機会を増やしたり減らしたりすることができますから、その最適な回数を考えることができると考えています。
またなぜ美しく感じられるべきだと考えているのかというと、人は皆、人の子であり、従って誰かの親か、親になる可能性があります。またダウン症やプロジェリアは確率によって生まれてくるそうで、何かそういうことを引き起こす因子が見つかっているわけではありません。ということは将来の自分の子がダウン症やプロジェリアの子である可能性もあるということです。つまり現実的には無関係でも、可能的には、将来的には無関係とは言えない人を美しく感じられた方がそう感じられないより好ましいはずです。
ということが彼らを描いた理由です。

肖像権について
彼らも一般の人なので、彼らのプライバシー等を公開することになるとすれば、肖像権の侵害になると考える方もいらっしゃると思いますので、そのことに答えておきます。
僕はインターネットに公開あsれている写真を元に彼らを描きました。しかし、彼らの顔とは少し違います。縦横の比率、左右の目の間隔、あごの大きさ、などを意図してずらして描いています。またトレースして描いていないので、僕の技術の不十分さから違っているということもあると思いますが、その差は普通、ある人とある人に似ている人よりも大きいものになっていると思います。
従って彼らのプライバシーを無断に公開しているということにはならないと思います。
とはいえ、人の感覚は物理的な事実とは異なりますので、もしかしたらこの点について、いろいろある方もいらっしゃると思います。その場合、駒井淳也にメール等でご連絡ください。

駒井さんのこれらの作品を単に「不自由であるがゆえの存在美」などという短絡的なことばでは
言い表したくはなりのですが、無比なるものへの深い想いというのも確かに
あると思います。
やっとブログにアップできました。

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