「 風景のある家 〜 山極千真沙 」

Category : 現代美術シッタカぶり
2014.6.10〜6.22 【ギャラリー揺】

沖浦和光さんという大学教授の「日本人」はどこから来たのか、という
とても興味深いサイトがあります。
沖浦さん曰く、今の日本民族には6つの源流があると言います。
1. 古モンゴロイド系
2. 倭人、
3. 南方系海洋民
4. 朝鮮三国からの渡来人
5. 新モンゴロイド系
6. 北方系騎馬民族
これは学術的に解説しているというよりは
人権情報ネットワークの中の「日本の歴史と文化から考える人権」について
解説されているものです。
なぜのっけからこんな話題になったかといいますと、
にもかかわらず、山極さんの作品を見ていると感じる、
ほんのりとした郷愁がどこから来るのか、
自分自身でも興味があったからなのです。
潜在的とか無意識下とか原風景とかよく言いますが
元から日本人なんて民族は無くて、
モンゴロイド同士の交配が繰り返された結果として
今の日本人というかなり大雑把なくくりができたと考えると
やはりこういうフォルムに惹かれる精神性、心地良さというものには
こうした史実と長い時間を経て培われた感性が由来しているのではないのかな、
と思わずにはいられないのです。

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訊けば山極さんは幼少の頃、親の仕事の関係で
アフリカに少しだけ住んだことがあるそうです。
山極さんのプロフィールは、と思い検索させていただくと
ケニアの「マトマイニ・チルドレンズ・ホーム」という
東アフリカ子供救援センターというNGO組織のプロジェクトに
半年間参加されていたことがわかるブログがありました。
山極さんに伺うと「住んでいたのにほとんど記憶がない場所へ
もう一度行ってみたかった」とおっしゃっていました。
自分が見たであろう景色や吸い込んだ空気をもう一度体感したいと思う気持ちは
とても健全ですものね。
感服するのは現地で生きているヤギを調理する際の
首への第一刀を山極さんがふるわれたというブログのくだりでした。
マトマイニでは女性初の快挙だそうで
僕などには到底真似のできないことです。
ギャラリーでお話されている山極さんからは想像もつかないのですが、
そんな彼女が作る陶芸にはやはり
根源的に人や動物が生きていく場所や風景が
土に練り込まれているのかなと思いました。
どれもほどよい大きさでこのギャラリーだけが持つ空間に
すっと馴染むバランスのよさがあります。
作品を置く場所はとても大切です。
話はそれますが、過去に多少なりともギャラリーまわりを重ねてきた、
美術に疎い僕でも明らかに相性が悪い展示があります。
だからこそ、ここを選んだことの“正しさ”がわかるのです。
作品を通る風、作品に影を作る光、
作品の周囲に温度と湿度をもたらす体積。
そのすべてがこれらの作品に反映されていて
ここに居る間(実はとても暑い日でした)に
気持ちがやけに落ち着くのがわかりました。
初個展ですがギャラリーのブログを見ても
大盛況だったようで、なるほど頷けますね。
一つの作品からゆらゆらと昇っていく「人いきれ」と
家をとりまく風景を彷彿とさせる焼物たち。
「風景のある家」も素晴らしいタイトルでした。

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