KYOTO EXPERIMENT 2014  She She Pop 「 春の祭典 〜 She She Pop とその母親たちによる 」

Category : パフォーマンス見聞
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2014.10.4・10.5 @ 京都府立府民ホール「アルティ」

僕自身は自分の母親を社会的な地位や、
いわばジェンダーという視点から
見たり感じたり考えたりはしませんでした。
それほどにもない希薄な関係だったからかもしれませんし、
もっと極私的な観点からしか感じるものがなかったからというのが
正直なところです。
しかも許す母性と裁く父性という対比に於いても、
ほとんど無感覚に近い経験しか、し得なかったのです。
今、人の父として厳然としてある立場から、
妻であり母である相方を見てみると圧倒的な力というものを痛感するのです。

彼らはこの作品のために昨年京都に滞在していた間に
女性たちへのインタビューを行ったということですが、
京都で行ったということには相応の答えが帰ってきたと思います。
少なくともTOKYOでなかったことに大きな意味も含まれます。
ストラヴィンスキーの
バレエ音楽「春の祭典」にインスパイアされたこの作品は、
首相が女性であるにも関わらず
女性の地位向上と政治が接点を持たずままにして
現在まで不完全燃焼の状態でいることを表しています。
何に犠牲を払うのか、何を対価として求めるのか、
そして何に喜びを求めるのか、
親子としての対話がヒューマニズムに溢れた結末とは限りません、
どころか、冷静に考えたり論じたりすることすら叶わなかった
ドイツの愚かな歴史というものが
この作品のテーマに一石を投じているようにも思えるのです。

さて舞台上での現実。大きく吊り下げられた
4つのスクリーンに映る母親たちのなんとリアルなことよ! 
目の前で演じているパフォーマーよりもさらに生々しい。
これには驚きと同時に舞台美術がシンプルであることのメリットの証明です。
元よりドイツ語がわからない身としても、
その響きは少なくとも喜劇よりも
こういったテーマにこそ似合うなぁと感じました。
内省的でありながらテーマの広がりはお持ち帰りできるほどに深くて、
普遍的なんだと感じた次第です。


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